日立ソリューションズは4月17日、日立製作所とともに、第一生命保険に米ServiceNowのSaaS型ITサービスマネジメントプラットフォーム「ServiceNow」を導入し、2016年10月より稼働開始したと発表した。

従来、第一生命は保有するITサービスの運用の大部分を第一生命情報システム(DLS)に委託しており、それぞれでシステムの構成情報を管理していた。しかし、システム規模の拡大によって管理が煩雑化したことなどから、システム障害が起きた際の影響範囲を把握しやすくするため、組織的な情報の管理強化やITガバナンスの強化を検討。日立製作所のコンサルティングの下、ITILなどへの対応を目標に現状分析を行い、システム構成管理プロセスの強化を実現する製品を求めた結果、ServiceNowの採用に至ったという。

選定にあたっては、承認ワークフローやアクセス権限の柔軟な設定、文書ファイルの保管、インシデント管理・問題管理など、ITILの他のプロセス管理を実施できる拡張性に加え、セキュリティ面や構成情報の検索性が重視された。

導入により、第一生命とDLSがシステム構成情報を共有できるようになったほか、第一生命側が構成管理情報を一元管理することで、ITガバナンスを強化している。

2013年からServiceNowを提供する日立ソリューションズは、金融・公共・産業などさまざまな分野で培ったノウハウを生かし、約1カ月で導入作業を完了。導入に際しては、FISC(金融情報システムセンター)への準拠や海外のデータセンターの実査を支援した。