日本IBMは3月30日、ゆうちょ銀行の財務会計システムを支えるインフラ基盤の刷新を支援し、昨年11月に稼働開始したと発表した。
ゆうちょ銀行では、全国約300の店舗などで発生する日々の経費精算から日別の科目別残高を集計した日計表の出力、資産管理、決算関連の各種帳票の出力に至るまで、財務業務全般を財務会計システム上で行っている。今回、同システム上で行う財務業務に影響を与えることなく2021年までの長期利用を可能にし、かつ業務効率を向上することを目的に、インフラ基盤の刷新が行われた。
新インフラ基盤では、業務量の増大により負荷が高まっていたデータベース領域に、IBM独自設計のオールフラッシュストレージ「FlashSystem」を採用。これにより、従来約40分かかっていた日計表の帳票出力を45秒に短縮し、3時間程度を要していた決算調整処理が30分で完了するようになるなど、大幅にパフォーマンスが向上したとしている。
また、仮想化機能を統合したミッドレンジストレージ「IBM Storwize V7000」の併用により、FlashSystemを含む複数のストレージを1つのプール領域として統合管理するとともに、迅速にデータ複製や災害対策サイトへの複製を行い、業務を停止することなくデータを保護する。
さらに、サーバ仮想化などによってシステム基盤を簡素化したことにより、サーバやネットワーク機器の台数が半減し、監視運用などにかかる負担が軽減されたという。