日本オラクルは3月9日、箱根温泉旅館を運営する一の湯が「Oracle Service Cloud」のWebセルフサービス機能を導入したと発表した。
一の湯の利用客は全体の約70%がオンライン宿泊予約サイト、もしくは自社Webサイト経由で予約を行っており、同社は自社サイト経由の申し込み数増加に向けてWebサイトの拡充を検討していた。
また、繁忙期には限られた人数のオペレーターだけでは問い合わせ電話に対応しきれないケースがあるため、Webサイトでの自己解決を促進する必要性が高まっていた。加えて、近年、海外からの宿泊客が増加する一の湯では、2016年の宿泊客のうち約40%を海外からの利用客が占めたこともあり、そのサイトには日本語・英語で対応できる仕組みも求められた。
今回導入されたWebセルフサービス機能は、問い合せ頻度の高い質問への回答を優先的にサイトに表示することで、顧客の疑問に対する自己解決率を高めるというもの。英語表示にも対応するほか、各旅館のオペレーターが応対する質問や回答のうち、共通する情報を内部で共有できるため、均一な回答を迅速に提供することも可能になるという。
同社は今後、海外から自社Webサイトを訪問した利用者を対象に、事前の情報収集・予約から帰国後までの顧客体験を一元的に管理し、継続的なカスタマーサービスの向上を目指すとしている。