新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)は6月9日、同社の支援の下、LIXILがダッソー・システムズの製造実行システム(MES:Manufacturing Execution System)「DELMIA Apriso」を導入し、稼働開始したと発表した。
LIXILは、トステム、INAX、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアの5社が経営統合して2011年4月に発足した建材・設備機器メーカー。各社が個別に構築した業務システム群を運用しており、システムの統一が図られていないことによる運用・保守コスト増などが課題となっていた。
そこで同社は、全社的な業務の標準化とシステム運用・保守コストの削減を目指す「L-ONEプロジェクト」の一環として、統合生産管理システムの導入を2014年から検討し始めた。その結果、基幹業務を「実績層」「計画層」「実行層」「設備制御層」に区分し、実績層から実行層までをパッケージソフトウェアで刷新することを決定。それらのうち、実行層について、多言語対応や多様な要件に対する柔軟性などから、ダッソー・システムズのDELMIA Aprisoを採用するに至った。
統合生産管理システムの概要 |
NSSOLは、全社的な業務標準化と生産現場の実情のバランスを取りながら導入プロジェクトを支援し、2015年7月に最初の生産拠点での稼働を開始させた。稼働後は、現場の状況をリアルタイムで把握し、分・秒単位の作業指示ができるようになったとしている。
統合生産管理システムの導入プロジェクトは継続しており、MESについては、今後もNSSOLの協力の下、実績層のERPなどと合わせて海外を含む40拠点で稼働させる計画だという。