日立公共システムは、同社が茨城県の庁内システムをクラウド型仮想化基盤に集約した事例をWebサイトで公開した。

茨城県では、県庁内で構築した行政情報システム基盤のほかに、各業務担当課で運用する多数の情報システムが個別に稼働しており、設置スペースの問題やOS・ミドルウェアライセンスの個別導入による高コスト化など、さまざまな課題を抱えていた。

そこで、同庁の情報政策課では、2014年9月に公募型プロポーザルを公示し、新たなクラウド型仮想化基盤のプランを広く募集。クラウド運用の実績やVMware製品に関する知識・ノウハウ面などの理由から日立公共システムが選定された。

日立公共システムでは、VMware vCloud Suiteなどを使い、外部のデータセンターに仮想化基盤を構築し、行政情報システム基盤と、個別に稼働していた情報システム群を集約。併せて、VMware NSXによるネットワーク機器の仮想化も図られた。クラウド移行によるコスト削減効果は、今後5年間で約30%減になる見込みだという。

茨城県では今後、日立公共システムが定期的に監視している仮想化基盤のリソース活用状況を元にリソース割当の最適化を図るほか、2018年度までに庁内で保有する約80のシステムをクラウド移行させていくとしている。