ネットアップは5月17日、同社のオールフラッシュ構成のNetApp FASシステムが日立製作所の仮想デスクトップ基盤(VDI)に採用されたと発表した。
日立建機は、パワーショベル、ダンプトラック、ホイールローダー、クレーンなどの建設機械、環境製品やリサイクルシステムなど、幅広い製品を開発・提供している。
これまで3次元CADを扱う端末など計500台以上のクライアント環境を運用してきたが、製品ラインナップの多様化や設計スタッフの拡充、そして大型ワークステーションによる設置スペースの増大などの課題があり、VDIの導入を検討していた。
日立建機では、課題解決のための要件を設定し、さまざまなストレージ製品と比較・検討を続けた。その結果、要件を満たすネットアップの製品を採用した。
導入したストレージシステムは、アクティブ・スタンバイ構成のNetApp FAS2552A(2ノードHAクラスタ)で、400GBのSSDを12台でオールフラッシュ領域(実容量1.7TB)を確保。ボリューム全体でNetApp Deduplicationを適用している。
日立建機は、今後の方針として、2018年度までにすべてのワークステーションをVDI上で稼働する3次元CAD環境へと移行する。それに伴い、VDIへの完全移行に向けたサーバの拡張も検討している。
また、追加でネットアップのストレージを導入し、オールフラッシュ構成、HDD構成、HDDとフラッシュのハイブリッド構成を用意することで、VDI、ファイルサーバ、バックアップなどそれぞれのストレージ特性を活かした用途での共有も視野に入れている。
さらに、遠隔地の拠点にバックアップ用のストレージを配置し、ネットアップのSnapMirrorを活用した災害対策環境への発展も検討している。