アシストは5月16日、同社のBIプラットフォーム「WebFOCUS EVO」が、片倉工業の全社情報活用基盤に採用されたと発表した。
WebFOCUSは、米Information Builders製のBIプラットフォームである「WebFOCUS」をベースに開発し、独自にポータルやセルフサービスレポート、マルチデバイス、セキュリティ管理、アクセスログなどの機能を搭載している。
片倉工業は、世界遺産にもなっている群馬県の富岡製糸場の最後の民間オーナーとして有名な企業。繊維事業をはじめ、商業施設の運営や機械関連などのさまざまな事業を展開している。
今回、新規事業などの際にスピーディな対応を目的にBI環境の刷新を検討していたところ、豊富な機能と拡張性の高さが決め手となり、WebFOCUSEVOを導入した。2015年7月より新たな情報活用基盤を構築に取り掛かっている。
WebFOCUSは、従来のBI製品からの移行を簡略化するための「ガイド付きレポート」機能を搭載する。片倉工業ではレポートを活用して、360にのぼる既存帳票を50帳票に集約した。
また、「アクティブレポート」機能を活用し、Excelなどの別ソフトを使うことなく、ソートやクロス集計、フィルタリングや再集計などの簡易分析ができるほか、アクセスログ機能を活用し、取得したアクセスログ分析からユーザが求めている情報を把握できる。
さらに、AD(Active Directory)と連携し、シングルサインオンによるイントラからのシームレスなアクセスや所属部署に応じた機能制御をすることで、ユーザの利便性とセキュリティ保護を同時に実現できる。
ライセンスの導入方法にも特徴がある。従来のBIツールは、ツールはユーザ課金型ライセンスのため利用者数が制限される場合が多かったが、WebFOCUS EVOはCPUコア数の課金体系を採用する。
片倉工業では、衣料品事業部と小売事業部でWebFOCUS EVOを導入し、売上/販売/生産レポートの作成に活用している。導入後は、UIのわかりやすさや、いつでも必要な時にその場でデータを入手できる点、信頼あるデータソースをもとに意思決定や経営判断ができる点を特に評価している。今後は管理会計レポートや商業施設の来館者分析など他部門でもWebFOCUS EVOを導入する予定となっている。