グループポリシーは便利な機能だが、Windowsのバーションアップを受けて項目がどんどん追加されているため、目的の項目を探すのが難しくなってきた。そこでWindows Server 2008から、管理用テンプレートに限ってフィルタ機能を利用できるようになっている。今回は、この機能について解説しよう。
フィルタ機能の概要
フィルタ機能とは、ポリシーエディタのツリー画面にすべてのポリシー項目を表示する代わりに、指定した条件に基づいた絞り込みをかけて、条件に合致するポリシー項目だけを表示するものだ。設定できる条件には、ポリシー設定の種類、キーワード、要件フィルタの3種類がある。
・ポリシー設定の種類 : [管理] [構成] [コメント]について、リストボックスから条件に合うものを選択できる
・キーワード : 任意指定のキーワード。複数のキーワードを使ったAND/OR検索も可能になっている
・要件フィルタ : プラットフォームを限定するためのもの。たとえば、特定のバージョンのWindowsに対応するポリシー項目だけを探したい、といった場面で使用する。Windowsだけでなく、Internet Explorerなども対象にできる
ただし、フィルタ機能の適用対象は[管理用テンプレート]以下に限られるので、それ以外の項目については従来と同様に、目で追って探す必要がある点に注意したい。
フィルタ機能の使い方
では、フィルタ機能の使い方について見ていこう。この機能は、ポリシーエディタを起動した状態で使用する。
ポリシーエディタ左側のツリー画面で、[コンピュータの構成]、あるいは[ユーザーの構成]の下にある[管理用テンプレート]か、さらにその下にある個々のアイテムを選択する。
[操作]-[フィルター有効]、あるいは右クリックして[フィルター有効]を選択する。すると、その[フィルター有効]にチェックマークが付いた状態になる。同じ操作をもう一度繰り返すと、チェックマークが外れた状態に戻る。
[フィルター有効]にチェックマークが付いた状態で、[操作]-[フィルターオプション]、あるいは右クリックして[フィルターオプション]を選択する。
続いて表示するダイアログで、条件を設定する。
条件の設定が終わったら、[OK]をクリックする。すると、指定した条件に合致するポリシー項目だけを[管理用テンプレート]以下に表示する。
検索条件の指定方法
検索条件の指定方法は、対象によってそれぞれ違いがある。
・ポリシー設定の種類 : [管理] [構成] [コメント]のそれぞれについて、「任意」「はい」「いいえ」の選択が可能
・キーワード : キーワードは、ひとつだけ指定することも、スペースで区切って複数のキーワードを指定することもできる。また、右側のリストボックスで[任意]、すべて、[完全一致]の選択を行える。
・要件フィルタ : まず、[要件フィルタを有効にする]チェックボックスをオンにする。すると、その下にある一覧が有効になるので、検索対象にしたいWindowsなどについてチェックボックスをオンにする。同時に複数を指定することもでき、その場合には一覧の上にあるドロップダウンリストボックスで、「選択したすべてのプラットフォームに一致する設定」(AND検索)と、「選択したプラットフォームのいずれかに一致する設定」(OR検索)の選択が可能になる。