対話型AI「ChatGPT」にシンプルに「ガリバー旅行記の感想文を書いて」と頼むと、中学生の感想文なら良い点がとれそうだけど、可もなく不可もなくといった結果を出してくれる。「ガリバー旅行記について、大学レベルの読書感想文を上品な散文で書いてください」に変更したら、同じ内容を洗練された表現で、風刺が強調されるよう構成した文章に書き換えてくれた。さらに私が書いた文章を参考に文体にとり入れてもらったら、自分の声の録音を初めて聞いた時のような、ちょっと気恥ずかしい気分になる文章に仕上がってきた。
昔に比べたら、今のWeb検索は本当に便利だ。関連するキーワードを適当に入れるだけで、Google先生が検索目的やコンテキストを推測して精度の高い結果を表示してくれる。でも、Web検索の黎明期はそうではなかった。検索サービスに検索の意図を分かってもらえるようにキーワードを選び、それでも“それじゃない”結果であったり、結果リストを何ページもチェックしてようやく目的の情報を見つけられたりるなど、ひと苦労だった。そのため、検索クエリ作りの専門家(研究者)が活躍していた。