英国の現代美術家ダミアン・ハーストのNFT(Non-Fungible Token)プロジェクト「The Currency」の結果が出た。
ハーストは、紙にカラフルなドットを散らしたアートを1万点作成し、それぞれの所有を示すNFTを鋳造した。そして、そのうちの9000作品を各2000ドルで販売した。抽選で権利を得た購入者はまずNFTを受け取る。そして1年後に絵画か、NFTのどちらかを選ばなければならない。NFTを選ぶなら絵を燃やす。絵を選んだ購入者にはNFTと引き換えにリアルなアートが届けられ、NFTをバーン(焼却=削除)する。7月末に交換期間が終了し、所有者達が下した判断が明らかになったというわけだ。
NFTはデジタル所有権でしかない。現物のアートが燃やされてなくなってしまったら所有権を保持しても意味がない。NFTを選ぶのはナンセンス、そう思った人がいるかと思う。私もそうだった。