これまでに、PowerShellからMicrosoft Edgeを操作する基本的な方法を一通り説明した。今回は、それらを総括しておきたい。現状、日本語でPowerShell Selenium 4に関するまとまった説明はあまりないので、資料として参考にしてもらえればと思う。
→連載「PowerShell Core入門 - 基本コマンドの使い方」の過去回はこちらを参照。
事前準備: PowerShell Seleniumモジュールのインストール
PowerShell Selenium 4 (PowerShell Selenium 4.0.0-preview3)を使うためにモジュールをインストールする。インストールは次のコマンドレットを実行する。
Install-Module -Name Selenium -AllowPrerelease -Force
PowerShell Selenium 4 (PowerShell Selenium 4.0.0-preview3)がインストールされているかどうかはGet-InstalledModuleコマンドレットで確認する。
PS C:\Users\daichi> Get-InstalledModule -Name Selenium
Version Name Repository Description
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4.0.0-preview3 Selenium PSGallery Web automation using the Selenium Web Driver
PS C:\Users\daichi>
モジュールのインストールも含めて自動的に準備するスクリプト(webdriver_edge_start.ps1)は付録として稿末に記したので、参考にしてもらえればと思う。
事前準備: Microsoft Edge WebDriverバイナリのインストール
PowerShell SeleniumからMicrosoft Edgeを操作するために、WindowsにインストールされているMicrosoft Edgeのバージョンに対応したMicrosoft Edge WebDriverバイナリを所定の場所(~\Documents\powershell\Modules\Selenium\4.0.0\assemblies\msedgedriver.exe)にインストールする。
ドライバは次のURLから調べて該当するURLからダウンロードする。
Microsoft Edge WebDriverバイナリは、Microsoft Edgeのバージョンが上がるごとに、Microsoft Edge WebDriverバイナリも対応するバージョンに変更する必要がある。毎回これを手動で準備するのは面倒なので、この処理も自動的に行うようにするスクリプト(webdriver_edge_start.ps1)を用意した。こちらも稿末の付録に入れておいたので、参考にしていただきたい。
事前準備: Microsoft Edge WebDriverを起動
PowerShell Seleniumコマンドレットを実行する前に、Microsoft Edge WebDriverを起動するためのコマンドレットを実行し、操作対象となるMicrosoft Edgeを起動する。上記2つの事前準備ができた状態で、次のコマンドレットを実行する。
Start-SeDriver -Browser Edge -Size '1200,800'
なお、全ての操作が終了したら次のコマンドレットでMicrosoft EdgeとMicrosoft Edge WebDriverを終了する。
Stop-SeDriver
これらの事前準備を自動的に行うようにしたPowerShellスクリプトが、付録にした「webdriver_edge_start.ps1」と「webdriver_edge_stop.ps1」だ。基本的にこの2つのスクリプトを処理の開始と終了に実行すればすべてが整う仕組みになっている。
操作可能なMicrosoft Edgeが起動している状況で、以降のPowerShell Seleniumコマンドレットを使ってMicrosoft Edgeを動作することができる。