自作したデザインやレイアウトを他のプレゼンテーション(PowerPointファイル)でも利用したい場合は、現在のスライドマスターを「自作のテーマ」として保存しておく必要がある。今回は、テーマの保存と削除について紹介しておこう。
自作したレイアウトの保存
前回の連載では、レイアウトを自作する方法を紹介した。ただし、この自作レイアウトを利用できるのは、現在のプレゼンテーション(編集中のPowerPointファイル)に限られることに注意する必要がある。
試しに、新しいプレゼンテーションを作成して同じテーマを適用してみるとよい。「新しいスライド」の▼をクリックしても、「自作したレイアウト」が一覧に表示されていないのを確認できるはずだ。
スライドマスターはPowerPoint本体の設定を変更するものではなく、各ファイルの設定を変更する機能となる。よって、スライドマスターを編集しても、それが他のPowerPointファイルに影響を与えることはない。これは自作したレイアウトも同様である。
とはいえ、せっかく苦労してレイアウトを自作したのだから、「他のプレゼンテーションでも自作レイアウトを利用したい」と考える方もいるだろう。このような場合は、現在のスライドマスターを「テーマ」として保存しておくと、他のプレゼンテーションでも自作レイアウトを使い回せるようになる。
スライドマスターを「テーマ」として保存するときは、「デザイン」タブを選択し、テーマの一覧にある「現在のテーマを保存」を選択する。
すると、以下の図のような保存画面が表示される。ここでは「ファイル名」に適当な名前を付けてから「保存」ボタンをクリックする。このとき、保存先フォルダーを変更しないように注意すること。
以上で「テーマ」の保存は完了となる。再度、テーマの一覧を表示してみると、「ユーザー定義」という分類に「保存したテーマ」が追加されているのを確認できる。他のプレゼンテーションで自作レイアウトを利用したいときは、このテーマを選択してからスライドの作成作業を進めていけばよい。
自作したデザインの保存
今回の連載で紹介した内容は、現在のスライドマスターを「自作のテーマ」としてPowerPointに追加登録する機能となる。このため、自作したデザインをPowerPointに追加登録する場合にも同様の手法が活用できる。
例えば、本連載の第5回で自作したデザインをPowerPointに追加登録すると、テーマの一覧は以下の図のように表示される。もちろん、追加登録したテーマを選択して、他のプレゼンテーションで自作のデザインを利用することも可能だ。
スライドマスターは、スライドの「デザイン」と「レイアウト」を管理・編集する機能となる。これを「テーマ」としてPowerPointに追加登録しておくと、他のプレゼンテーションでも自作のデザイン/レイアウトを使い回せるようになる。PowerPointの根幹をなすものなので、その仕組みをよく理解しておく必要があるだろう。
テーマの削除
念のため、追加登録した「自作のテーマ」をPowerPointから削除する方法も紹介しておこう。この場合は「削除するテーマ」を右クリックし、「削除」を選択すればよい。続いて表示される確認画面で「はい」ボタンをクリックすると、「自作のテーマ」をPowerPointから削除できる。
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テスト用に追加登録したテーマを削除したり、不要になったテーマを削除したりする場合の操作手順として、あわせて覚えておくとよいだろう。