PowerPointは、テーマごとに10種類前後のレイアウトが用意されている。しかし、この中に最適なレイアウトが見つからない場合もある。このような場合はレイアウトを自分で作成することも可能だ。今回は、レイアウトを自作する方法を紹介してみよう。
PowerPointに用意されているレイアウト
編集中のプレゼンにスライドを追加するときは、「ホーム」タブにある「新しいスライド」のアイコンをクリックする。このとき「新しいスライド」の▼をクリックすると、レイアウトを指定してスライドを挿入できるようになる。
例えば「2つのコンテンツ」というレイアウトを選択すると、プレースホルダーが左右に2つ並んだスライドを作成できる。ただし、作成するスライドの内容によっては、最適なレイアウトが見当たらない場合もある。
例えば、以下のような配置のスライドを何枚も作成するとしよう。この場合、どのレイアウトも"最適なレイアウト"とはならない。
「タイトルのみ」のレイアウトを選択し、グラフや画像を自分で配置していく方法も考えられるが、各コンテンツの配置をその都度調整する必要があり、かなり面倒な作業を強いられる。
このように、配置が少し特殊なパターンのスライドを何枚も作成するときは、専用のレイアウトを自作しておくと、以降の作業をスムーズに進められるようになる。
新しいレイアウトの作成手順
それでは、レイアウトを自作する手順を詳しく解説していこう。レイアウトを自作するときは「表示」タブにある「スライドマスター」をクリックし、画面表示をスライドマスターに切り替える。
すると、画面左側にあらかじめ用意されているレイアウトが一覧表示される。ここに自作のレイアウトを追加するときは、「スライドマスター」タブにある「レイアウトの挿入」をクリックすればよい。
新しく作成されたレイアウトには「タイトルの領域」だけが配置されている。ここにプレースホルダーを追加していくことで、オリジナルのレイアウトに仕上げていく。
まずは作成したレイアウトに名前を付けておこう。追加したレイアウトを右クリックして「レイアウト名の変更」を選択すると、レイアウトの名前を変更する画面が表示される。ここではレイアウトの内容を端的に示した名前を付けておけばよい。
続いて、作成したレイアウト(スライドマスター)にプレースホルダーを配置していく。「スライドマスター」タブにある「プレースホルダーの挿入」をクリックし、スライドマスター上をマウスでドラッグすると、プレースホルダーを追加することができる。「プレースホルダーの挿入」の▼をクリックし、図(画像)やグラフの挿入に特化したプレースホルダーを配置することも可能だ。
今回の例では、グラフ、図、テキストの3つのプレースホルダーを以下の図のように配置した。
以上で、レイアウトの作成は完了となる。「表示」タブにある「標準」をクリックし、画面表示を通常のスライド表示に戻しておこう。
作成したレイアウトの活用
「ホーム」タブを選択して「新しいスライド」の▼をクリックすると、先ほど作成したレイアウトが一覧に追加されているのを確認できる。自作したレイアウトでスライドを作成するときは、このレイアウトを選択して新しいスライドを挿入すればよい。
もちろん、自作したレイアウトを選択した場合も、いつもと同じ操作手順でコンテンツを作成していくことが可能だ。プレースホルダーをクリックして文字を入力する、もしくはプレースホルダー内にあるアイコンをクリックして画像やグラフなどを挿入していけばよい。
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レイアウトの自作は、配置パターンが同じスライドを何枚も作成する場合などに活用できる。少し上級者向けのテクニックとなるが、覚えておいて損はない機能といえるだろう。