2018年2月14日~16日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているナノテクノロジーの展示会「nano tech 2018 第17回 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」において島津製作所は、ナノ粒子径分布測定装置、フロー式画像解析粒子径・形状測定装置、走査型プローブ顕微鏡(SPM)などの各種計測機器を展示している。
まず、ナノ粒子径分布測定装置「SALD-7500nano」は、ナノテクノロジー、ライフサイエンス、ファインバブル(100nm~60μmの微細気泡)などの技術開発・製品開発をサポートするもの。ナノ粒子の分散・凝集特性を広範囲かつリアルタイムで評価できることが特徴で、ナノ領域において従来製品の10倍の高感度を実現し、1ppm未満の低濃度サンプルも測定可能だ。
また、フロー式画像解析粒子径・形状測定装置「Particle Insight」は、粒子径だけでなく、形状の測定も可能な装置。最大28個の異なる形状パラメータを認識でき、設計した粒子に影響を与える可能性のある要素を調べることができる。
次に、「SPM-9700HT」は、試料表面を微小なプローブ(試針)で走査し、試料の三次元形状や局所的物性を高倍率で観察する顕微鏡。従来品より観察から解析までのトータルのスループットが向上しているほか、大気中、液中での観察が可能になったことが特徴だという。同装置により、軽量・高強度で、低環境負荷・持続可能などの特徴をもつ、セルロースナノファイバー(CNF)の繊維系や繊維長の評価が可能になるとのことだ。
これらに加えて、探針と試料の相互作用力を、共振周波数で検出することができる「SPM-8100FM」も展示されている。これにより、従来までの相互作用力を振幅で検出していた型よりも感度が向上し、溶液中でのノイズは1/20にまで低減した。さらに、固体表面近傍の液体断面を直接イメージングすることができるとしている。