先日公開された英語版MSDNオンラインの記事を書いた時、トップページのデザインが日本語版と違うことに気付いた。と思ったら、日本語版も後を追うようにして(?)同様のデザインにリニューアル。そこで今回は、トップページの新装開店と、それに関連して各デベロッパーセンターのリニューアル状況についてまとめてみよう。

トップページが新装開店

というわけで(どういうわけだ?)、MSDNオンラインのトップページがリニューアルした。

従来は「デスクトップ」「Web」「クラウド」「モバイル」の4本柱が最も目立つ場所に並べられていて、それぞれ「○○開発を始める」と銘打って開発者向けの情報提供を行っていた。マイクロソフトが最も重視する4分野だから、こうやって目立つ場所に並べているのであろう。

それに対し、リニューアルしたMSDNオンラインのトップページでは、この「デスクトップ」「Web」「クラウド」「モバイル」の四本柱が従前通りに並んでいる。ただし、これらを束ねる「プラットフォーム」というタブが上部に加わった。そしてその横に、「タスク」というタブが新設されたのがポイントだ。

新しくなったMSDNオンラインのトップページ

その「タスク」側をクリックすると、「コードを作成する」「テスト」「コードを理解する」と、3つのアイテムが現れる。これがリニューアルしたトップページのポイントである。

まず「コードを作成する」では最初に、「ソフトウェア開発とは」と題して、ソフトウェア開発作業に関する基礎的解説を行っている。その下で、実際にソフトウェア開発に必要となるツールの入手、コードを記述するための学習用コンテンツ、それと関連コンテンツへのリンクを並べた構成になっている。

そして「ツールを入手する」では、無償版の「Visual Studio Express」と「Visual Studio 2010 Ultimate」の90日間無料評価版をダウンロードできる。

次の「テスト」では最初に、「テストとは」と題して、テスト作業に関する基礎的解説を行っている。その後は「コードを作成する」と同様に、ツールの入手、学習用コンテンツ、その他の関連コンテンツへのリンクを並べた構成になっている。

「ツールを入手する」で取り上げているのは、当然ながらテスト用のツールで、「Visual Studio Test Professional 2010」の90日間無料評価版だ。そのほか、「Visual Studio 2010 Ultimate」の90日間無料評価版も入手できるようにリンクされている。

最後の「コードを理解する」では、最初に「ソフトウェアアーキテクチャとは」と題して、アーキテクチャに関する解説を行う構成になっている。その後は、開発ツールであるVisual Studioの概要、ツールの入手、学習、関連コンテンツといった具合にリンクを並べた構成になっている。

「ツールを入手する」で取り上げているのは、「Visual Studio 2010 Professional」の90日間無料評価版と、「Visual Studio 2010 Ultimate」の90日間無料評価版だ。つまり、同じVisual Studio 2010のエディション違いである。

「タスク」側の3本柱。個々のアイテムをクリックすると、関連するコンテンツへのリンクをまとめたページに遷移する

こうしてみると、ソフトウェア開発だけでなく、コードに対する理解やテストといった、開発工程の前後までカバー対象を広げてきている様子が見て取れる。実際のところ、コードを記述すればソフトウェアの開発が完了するわけではなく、その後に実施するテスト作業、テストの結果を受けたコードの修正、それによって発生するバージョン管理、そしてソフトウェア全体としてのライフサイクル管理や工程管理、といった諸々の作業をひっくるめてソフトウェア開発と言えるので、今回のリニューアルの方針は個人的に大歓迎だ。

ステップ・バイ・ステップ方式へのリニューアルも進行中

リニューアルといえば、ステップ・バイ・ステップ構成へのリニューアルも忘れてはいけない。一度にすべてをリニューアルするのはリソースの関係から要って大変そうだから、優先度が高いものから順次、個別のコンテンツごとに作業を進めていくことになる。そこで、「○○デベロッパーセンター」について、ステップ・バイ・ステップ方式へのリニューアル進行状況についてまとめてみた。

2011/7/24時点の調査結果なので、その後、リニューアルが進んで内容が変わっているかもしれないが、御容赦いただきたい。なお、「新」はリニューアル済みという意味だが、筆者の主観によって判断したため、「実はリニューアルしているんですけど……」というものがあれば指摘をいただければと思う。

.NET Frameworkデベロッパーセンター
Visual Studioデベロッパーセンター
Visual Basicデベロッパーセンター
Visual C# デベロッパーセンター
Visual C++ デベロッパーセンター
ASP.NETデベロッパーセンター
Silverlightデベロッパーセンター
Internet Explorerデベロッパーセンター
Windowsデベロッパーセンター
WPFデベロッパーセンター
Windows Azure Platformデベロッパーセンター
Windows Phoneデベロッパーセンター
Windows Mobileデベロッパーセンター
Windowsハードウェアデベロッパーセンター
データアクセスデベロッパーセンター
SQL Serverデベロッパーセンター
Officeデベロッパーセンター
SharePointデベロッパーセンター
Windows Server 2008デベロッパーセンター
DirectXデベロッパーセンター
XNAデベロッパーセンター

おそらくは、力を入れている分野、重視している分野について優先的にリソースを投入してリニューアルするだろうから、このリニューアルの進行状況は「何を重視しているか」の現れともいえるかもしれない。