ここまで、「用途別のサブシステムをバラバラに動作させるのではなく、ネットワークを介して連接・連携させる統合化システムにすることで得られるメリット」について、さまざまな事例を紹介してきた。
そこで天邪鬼みたいな話だが、「では、統合化したシステムにすると困る(?)ような場面があるんだろうか」というのが今回のお題。→連載「軍事とIT」のこれまでの回はこちらを参照。
「モンキーモデル」が必要な理由
この言葉は、猿に対してずいぶんと失敬な言い草ではないかという気もするが、防衛装備品の業界には「モンキーモデル」という言葉がある。これは、「本来の製品と比べて機能・能力を落としたモデル」のこと。「猿でも使えるぐらい簡単にしている」という意味ではなさそうだ。
どうして、そんなものが必要になるのか。