本連載では日本ヒューレット・パッカード(HPE)のさまざまな社員の「こぼれ話」を綴ります。→過去の「マシンルームとブランケット」の回はこちらを参照。
墨東エリアのテクノロジーと文化の再興
HPE本社のある江東区大島をはじめ、東京の東エリアには地の利を活かした敷地の広いデータセンターを構えるIT企業が増えてきています。
下町文化が漂う地域という印象は残されていますが、テクノロジーや文化の拠点としての再開発も進んでいるようです。そのような中、墨東エリアで唯一のミニシアターとして、新しいスタイルの映画館が2022年9月にオープンしました。
HPE大島本社の最寄りである住吉駅から地下鉄で隣駅、東京スカイツリーを眺めながら歩いてもたどり着く菊川にその“ホットスポット” はあります。
コロナ禍でのオープンに向けてクラウドファンディングで支援を集める形で設立され、入り口には“THANK YOU FOR YOUR STRANGE LOVE”というスローガンをかかげるのが今回ご紹介するミニシアター「Stranger」です。
ユニークでオリジナルな映画体験
「映画を知る」「映画を観る」「映画を語り合う」「映画を論じる」「映画でつながる」という5つの体験を一連で提供しているユニークさでオープン以来、注目を集めています。
館内に入ると上映中のプログラムに合わせて展示されるポスターや関連作品のフライヤーが並べられ、ギャラリーのような空間が広がっています。
監督ごとの特集や時代、製作国でまとまったテーマ性のあるプログラムが上映されることが多く、オリジナルで洗練されたラインアップに目が離せません。
日本初上映となる未公開洋画のセレクトにも力を入れており、新旧の作品から新しい発見があるのもStrangerに通う楽しさのひとつですね。
プログラムに合わせて、独立系の本屋やレコード店、飲食店とコラボしたポップアップストアが開かれることもあり、アンテナをはっている映画ファンにはうれしいイベントです。
地域に根ざしたミニシアターと温故知新
前衛的なイメージのあるStrangerですが、60年代から70年代にかけた東映の名作を集めた「東映スペシャルセレクション」といった地域愛のある特集も展開しています。
時代劇や仁侠映画になじみのなかった私ですがStrangerセレクトであれば面白いに違いないと特集の中からいくつかを鑑賞。上映後には昔からの東映ファンという方に「若い世代の人に観てもらえてうれしい」と声をかけられ、公開当時のお話を聞かせていただくこともありました。
世代を超えた人々と「映画を語り合う」というStrangerのコンセプトを体験ができたいい思い出です。
プログラムによっては、墨田・江東区に在住/在勤/在学いずれかの場合「ご近所割」の特別料金を提供しており、地域に根ざしたミニシアターとしての姿勢も素敵なところです。
カフェに集う“ストレンジャー”たち
そして、ユニークな映画体験を支える劇場併設のカフェStranger Cafeもいつも多くのお客さんでにぎわっています。
特に、こだわりのコーヒー豆を使ったカフェラテがおいしすぎると評判で私もお気に入りです。Strangerのオーナーさんもよくカウンターに立たれており、気軽に作品の感想を語り合える雰囲気づくりをされています。
スタッフさんやお客さん同士の会話の輪もよく見かけたり、これほどアットホームなミニシアターは都内でも珍しいのではないでしょうか。
コロナ禍やストリーミング技術の進化による逆風で、閉館に追い込まれてしまうミニシアターが後を絶たないなか、期待が集まるStrangerは支援者としても思い入れがあります。
以上が江東区在勤のいち映画ファンの好きなカルチャー布教でした。最後まで読んでいただきありがとうございます、それではStrangerでお会いしましょう!
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