Webサービスを利用してオンライン上に情報をアップロードをすることが日常になっている方は少なくありません。オールインワンで多機能のサービスを利用するよりかは、様々なサービスを組み合わせて自分の仕事のスタイルに合わせて使いこなす方が効率が良い場合があります。
Webサービスは便利になってきていますが、情報があちこちに保存されているのが現状です。利用しているサービスがメンテナンスで利用出来なくなったり、突然終了してしまうこともあります。また、他のサービスに移行したくてもデータが取り出せないということもあります。Webサービスを利用する規準のひとつに自分のデータは自分のものとして扱うことが出来るかが重要になります。
例えば、ソーシャルブックマークサービスDeliciousでは今まで保存したすべてのブックマークをノートとタグ付きで書き出すことが出来ます。HTML形式による書き出しが可能で、他の類似サービスや自分のWebブラウザに読み込みが簡単に出来るようになっています。Deliciousのように書き出し機能を実装しているサービスはありますが、ユーザー数が多い人気サイトでもデータの書き出しやバックアップを実装していない場合があります。しかし、自分が利用しているWebサービスに保管してあるデータを書き出したりバックアップをしてくれるサービスが幾つかあります。
日本でも利用者が増えているTwitter。毎日何度も書き込みをしている方もいれば、自分へのメモとして気付いたときに情報を書き込んでいる方もいますが、Twitter自体にはバックアップ機能がありません。自分のつぶやきを残しておきたいと考えている方はTweetBackupがお勧めです。Twitterのアカウントがあれば新規会員登録をすることなく利用出来るこのサービスは、一度サービスの利用を始めると、その後はアクセスするしないに関係なく自動的にバックアップをとるようになります。複数アカウントもサポートしており、各アカウントのつぶやきをHTML,RSS,テキストファイルで書き出すことが出来ます。バックアップしたいときにだけログインすれば準備が整っているという手軽さが魅力です。
サービスを利用するにはTwitterのサイト上で認証を許可する必要があります。また、Tweetbackの公式アカウントをフォローしないとサービスが使えないので、必ずフォローしましょう |
複数の形式にサポートしているバックアップファイル。Tweetbackのサービスがスタートして以来、可能な限りの過去のデータが取得出来るだけなので、1年以上前から利用している方とってはすべてのつぶやきがバックアップ出来るというわけではなので注意 |
パソコンの写真管理ソフトにすべて入っている可能性が高いですが、Flickrにある写真をバックアップしておきたいという方はFlickrEditというアプリケーションが使えます。Javaで動作するクロスプラットフォームのアプリケーションで、今まで Flickrにアップロードした写真すべてをダウンロード出来るだけでなく、タグ,グループ, 日付の絞り込みや、写真サイズを特定して一括ダウンロードすることも可能です。
バックアップしたい写真を選択後、「Backup Selected」をクリックすると表示されるダイアログボックス。その場でZip圧縮して1ファイルに保管出来るだけでなく、CD/DVDに保存することも出来ます |
Facebookを利用している方はSocialSafeが便利です。WindowsとMacで動作する有料のAdobe Air アプリケーションを使うと、Facebookに保管されている写真と自分のタグが付いている友達の写真をワンクリックでダウンロードすることが出来ます。友達のプロフィールも保管するので、オフラインで観覧が可能になるだけでなく、定期的にバックアップしておけば指定した日付に戻して情報や写真を観覧出来るようになります。最初は時間がかかりますが、次回からは差分のみをバックアップしていくので手間もかからずスピーディに自分のデータをパソコンに保存することが出来ます。
SocialSafeはAdobe AIRで動作しているので、Run Timeがインストールされていることが条件になります。値段が安いのでリスクはないといっていいですが、体験版や無料期間といったプランがないのが残念 |
いろいろなサービスを使うのは面倒なので、複数のWebサービスのバックアップを一括で行えるところを探しているのであればLifestream Backupが注目株です。Photobucket,Twitter,Zoho Office,Delicious,WordPress.comと有名どころのWebサービスのバックアップを月々2ドル50セント支払うことで可能になります。20GB分のデータをLifestream Backupが保管してくれますが、自分のAmazon S3アカウントを取得することで、データ容量無制限にバックアップが可能になる別プランも用意されています。現在サポートしているサービスの数は少ないですが、最近FriendFeedのサポートがスタートするなど、着実にサポートの幅が広がっているので、自分が使っているサービスが今すべて揃っていなくて利用する価値があります。
バックアップしたいサービスのユーザー名とパスワードを書き込むだけの簡単セットアップでバックアップの準備が整います |
1年分まとめて支払うプランから、1月ずつ支払えるサービスの2種類が用意されています。自分でデータをホストするプランにすれば月々1ドルちょっとと低価格です |
各Webサービスでそれぞれ実装して欲しいバックアップ機能ですが、このように今から使えるサービスは数多く存在します。失った後では手遅れですし、サービス提供側も最善・細心の努力をしているものの事故が絶対発生しないとは言いきれないので、念のためにこうしたバックアップサービスを利用してみると良いでしょう。