「del.icio.us」をはじめとしたソーシャルブックマークサービスは、Webに接続できる環境さえあれば、いつでも何処でも自分のブックマークにアクセスできるのが特徴です。こうしたサービスを利用することで、情報収集の仕方もブックマークの仕方も変わった方もいるのではないでしょうか。ブックマークをするまでは良いですが、数ヶ月後にアクセスするとNot Foundになっていることもたまにあります。これはソーシャルブックマークサービスが出回る以前からある問題です。また仕事の資料としてとっておいたブックマークが削除されていて、別の類似情報を探すのに苦労した経験がある方もいるのではないでしょうか。GoogleのキャッシュやArchive.orgを使って観覧することはできますが、きちんと残っていない場合もありますし、わざわざ調べるのも面倒です。そこで今回は、こうした問題を解決してくれるソーシャルブックマークサービス「diigo」を紹介しましょう。
他のサービスにはないdiigoの特徴は、ブックマークをキャッシュできるところ。diigoのサーバーにキャッシュされる独自のもので、画像も補完されるので、元のページがなくなったとしても観覧することが可能です。また、diigoのサービスが一時停止していたり、オフラインになってしまった場合も一時的にローカルにブックマークデータを保存し、自動的に後でdiigoに保存するといった機能もあります。他のソーシャルブックマークサービスのようにブックマークにタグを付けたり、共有するといった機能がありますが、他のソーシャルブックマークサービスとは異なり、リサーチや情報をきちんとまとめておきたい方に向けているサービスといえるでしょう。またdiigoツールバーを使ってコメントを貼り付けたり、ハイライトを文章に加えるといったことが可能です。そのほか、ブックマークしたページの被リンク数やアクセス数といったデータを調べるページもあり、自分がブックマークしたページについて様々な情報を付けることができます。
他のサービスと同様、シンプルな会員登録プロセス。再度ログインするときは、ユーザー名かメールアドレスのいずれかを使うことができます |
会員登録が完了すると、diigoツールバー用のブックマークレットの登録します。利用しているブラウザのアイコンをブックマークバーにドラッグ&ドロップするか、右クリックでブックマークに登録します |
保存したブックマークレットをクリックすると、ページ上にdiigoツールバーが表示されます。コメントを貼り付けたり、ハイライトを入れるだけでなく、ブックマークの共有などdiigoでできる一連の操作が、すべて可能になっています。ツールバーにある「Comments」をクリックすると、コメントを一覧表示することができます |
ブックマークのリスト表示も他と異なります。例えば、ブックマークしたページを読んだかどうか印を付けることができるようになっていたり、diigo内でサイトにアクセスできるプレビュー機能があったり、ページに貼付けたコメントのみを観覧できるようになっていたりと、調べ物をしている人にとって便利な機能が幾つかあります。また、diigoを利用していないユーザーにもハイライトやコメント付きのメールを送ることが可能なForward機能もあるなど、非会員の方とも情報が共有できる親切な機能もあります。コメントを共有している場合は、他のユーザーがどういったコメントをページにしたのかが分かるだけでなく、コメントを付けた順番も反映されるので、ページ上で直接ディスカッションをすることもできます。
ブラウザやdel.icio.usからブックマークを読み込むだけでなく、diigoに保存したブックマークを書き出す機能もあります。また、他のソーシャルブックマークサービスに同時にブックマークを保存する機能もあるので、移行のための面倒な作業もなく、気軽に始めることができるサービスです。これだけ機能が揃っており、ページの表示も早く動作も速いので、調べ物をした資料をまとめておきたい方や、ページにメモを残しておいて後でなぜブックマークしたのか分かるようにしておきたい方に便利なサービスです。ほかにも、多くの機能があって使いこなせるか分からない方や、半年後、1年後に同じサイトへアクセスできるようにしておきたいという方にも十分価値のあるソーシャルブックマークサービスだと思います。