Webは創作のヒントの宝庫です。Webブラウジングをしていると優れたビジュアルや先進的なレイアウトに出会うことがあると思います。そうした場合、ブラウザのブックマーク、del.icio.usのようなオンラインブックマーク、又はSoupのようなマイクロブログを使って気軽にURLを保存しておくことができますが、URL やタイトルだけでは後で見たいときに思い出しにくく、ギャラリー形式で眺めることもできません。Flickrのような写真共有サービスを使ってスクリーンショットを保管する方法もありますが、スクリーンショットを撮るためのアプリケーションを別に用意しないといけないですし、プライベートの写真と仕事に関係したスクリーンショットを混ぜて管理したくない方もいると思います。

ScrnShotsは、スクリーンショットに絞った画像共有サービスです。サイトにあるファイルアップロードのフィールドから画像をScrnShotへ送信することも可能で、MacとWindowsに対応した専用アプリケーションを使うと簡単にスクリーンショットをアップロードすることができます。スクリーンショットを撮りたいWebサイトやソフトウェアが見つかったらメニューバー(Windowsならタスクバー)に表示されているアイコンからTake a Screenshotを選択し、撮りたい範囲を決めるだけ。アプリケーション上でタグ付けや説明文を記入することができますが、とりあえずアップロードしておいて後で整理することもできます。アップロード後にアプリケーションは自動的に隠れるので作業やWebブラウジングの邪魔になることはありません。残しておきたいスクリーンショットがあれば、すぐに撮れてすぐに元のアクションに戻れるのがこのサービスの便利な点です。

ScrnShotsユーザーがアップロードした新規スクリーンショットを観覧することができます。サイト右側にある「Create a Account」から会員登録

ユーザー名、メールアドレス、パスワードを設定すればすぐにサービスを利用することができます

ページ上のメニューの「Tool」から専用デスクトップアプリケーションをダウンロードします。Mac 版はOSX v10.5(Leopard)が必須なので注意。Windows版はXPとVistaに対応しています

アプリケーションを立ち上げると会員登録の際に入力したユーザー名とパスワードを要求されます。一度きりの手続きで次回からは入力する必要はありません。起動後、メニューバーにアイコンが表示されます

ScrnShotは、他のユーザーがアップロードした写真を観覧したり、タグを使って特定のテーマのスクリーンショットを探すことができます。ソーシャルネットワークサービス的な機能も実装されています。マイページではアップロードした新規追加のスクリーンショットだけでなく、お気に入り登録したスクリーンショットや他のユーザーが自分のスクリーンショットをお気に入り登録したり、コメントを残したことを確認できます。スクリーンショットから得られるインスピレーションを、他のユーザーと共有できる機能といえます。

アプリケーションで撮影したスクリーンショット、もしくはパソコンに保存してあるファイルをアップロードできます。キャプションやタグは日本語もサポートされています

マイページでは新規追加したスクリーンショットの観覧とアクション履歴を一望できます。他のユーザーのページもほぼ同じ見た目ですが、プロフィール写真の下に「Add to a Contact」ボタンがあります

自分の趣向にあったスクリーンショットをアップロードしているユーザーが見つかれば、Contactへ追加しても良いですし、RSSが配信されているのでRSSリーダーでスクリーンショットを確認することもできます。他の類似サービスに比べてRSSが充実しており、新規追加したスクリーンショットのRSSだけでなく、お気に入り、Contactリストに追加したユーザーのスクリーンショット、そしてタグ別のRSSがきめ細かく配信されています。つまり、ScrnShotsの会員登録後、専用デスクトップアプリケーションをインストールして、必要なRSSをRSSリーダーに登録さえしてしまえば、ScrnShotsのWebサイトへはほとんど訪れることなく情報収集が可能になります。

アップロードされたスクリーンショットからタグを辿って似たような画像を探せるようになっているだけでなく、Webサイトに貼付けるためのコードも生成されます。タグページも他の情報と同様にRSSが配信されています

RSSの配信だけでなく、Webサイトに貼付けることができるウィジェットもあります

自分がよく使うRSSリーダーを使って、他のユーザーがアップロードしたスクリーンショットを確認することができます

インスピレーションを求めてWebブラウジングするクリエイターは多いと思いますが、ひとりで見られるサイトの数は限られていますし、見ている分野も限られています。ScrnShots のようにスクリーンショットを専門にしているサイトでは、デザイン系の画像を多数見ることができ、ユーザーの趣向も様々なのでバラエティーに富んだスクリーンショットを観覧することができます。会員登録をしなくてもRSSを取得することができるので、気になるキーワードをとりあえずRSSリーダーに登録してみてはいかがでしょうか。