メールやスケジュール管理といった、いわゆる Microsoft Outlook で従来行ってきた作業が、オンラインですべてできるようになってきました。Gmail や Google カレンダー は Outlook の代わりになると言われている Webアプリケーションのひとつだと思います。ネットに接続できれば、いつでも何処でもハードに依存することなく自分のデータにアクセスできることが魅力ですが、これが同時に弱点でもあります。ネットに接続できることが前提になっているので、例えば出先の会議室、移動中の新幹線といった場所では Webアプリケーションを利用できないこともあります。こうした問題を解決するだけでなく、タスク管理やコンタクト管理の機能も付いているのが Calgoo です。
ホームページにある「Get Calgoo」というボタンをクリックするとダウンロードページへ移動します |
「Try」ボタンをクリックするとトライアル版がダウンロードできます。比較表を見るとわかるように将来的には無料版も公開される予定 |
Calgoo を使えば Google カレンダーのデータをオフラインで観覧できるようになるだけでなく、オフライン時に加えた予定も後でオンラインになったときに自動的に(又は手動で)同期してくれるようになっています。iCal形式や Outlook にも対応しているので、複数の人とスケジュール管理がしたくてもそれぞれ異なる管理ソフトを使っていたために同期が難しかったといった問題も解決してくれます。Calgoo は Windows, Mac, Linux で動作するので、OSの違いも超えて共有できるのも魅了のひとつ。ベータ版では日本語が文字化けするという問題がありましたが、1.0では日本語の観覧と入力が可能になっただけでなく、月や曜日が日本語になっています(ただし PDF印刷ではまだ日本語がサポートされていません)。
Calgoo を最初に立ち上げるとセットアップアシスタントが立ち上がります。ステップは非常にシンプルですが、ダウンロード後にメールされる Product Keyの入力が必要になります。メールが届かない場合は、Webサイトの会員ページから取得することもできます |
Javaアプリケーションなので、起動時に時間がかかってしまうのが難点ですが、一度起動してしまえば他のデスクトップアプリケーションと変わらない使い心地になっています。予定を別の日付にドラッグ&ドロップしたり、カレンダービューの切り替えなどが素早く行えます。また、複数のカレンダーをグループに別けて管理したり、スケジュールやコンタクト情報をタグ付けできるといった独自の機能も実装されています。カレンダーにある「Add Filter」を使って特定のタグが付いたスケジュールのみ表示させるといったスマート表示を可能にしてくれます。
Google カレンダー, Outlook, iCal と強力な共有/同期機能が Calgoo の魅力だとおもいますが、Calgoo専用のカレンダーを作成してプライベートカレンダーを作成することもできます。Calgoo専用カレンダーは同期がされないので、個人用、仕事用を一括に管理しながらも安全を保つことができます。
カレンダー機能と連動したタスクを追加できるのがこうした総合アプリケーションの魅力。タグ付けだけでなく、進行具合を % (パーセント) で表記することもできるのでプロジェクト管理を Calgoo で行うことも難しくありません |
現在公開されているのは年間25ドルの会費が必要になる Calgoo Apps のみですが、自動同期機能がない無料版 Calgoo Calendar が近日公開されます。無料で利用したい方、そして手動で同期するのを手間と感じない方は無料版が出るまで少し待ったほうが良いかもしれません。有料版も5日のお試し期間があるので、とりあえず使ってみて利便性を体験してみると良いでしょう。Webアプリケーションのもつロケーションフリーという魅力と、オフラインでも動作するデスクトップアプリケーションの良さが一緒になったサービスといえる Calgoo。様々な環境で作業をしている方が一緒に仕事するときに役に立つツールといえるでしょう。