旅のこねたもの、今日は水の中を流れる流しそうめんのこねたもののところへやってきました。ゆるやかでも集まれば大きな力を持つ水は、積み重なっていく修行の例えとして、たびたび用いられます。
「少水常流如穿石」(しょうすいつねにながれていしをうがつがごとし)という言葉は「わずかな水でも流れ続ければ、石を削って穴を開けるだけの力を持つ」という意味で、日々の修行を続けることの大切さを表しています。
「水到りて渠成る」(みずいたりてきょなる)という言葉もあります。水の流れる場所には自然とその形の溝ができることから、一つ一つすべきことを積み重ねていけば、道がひらけて成就するタイミングが自然とやってくるという意味の言葉です。
わずかなことでも、最初は成果が出なくても「続ける」ことの大切さがこれらの言葉には込められています。
生き急ぐあまり「始めたそばから大成功」というビジョンを描いてしまい、手応えを感じられなかったからと言ってすぐ諦めてしまう、なんてことを繰り返していないでしょうか?物事によっては、達成するために長い時間をかけなければならないことも多々あるものです。
何かを成し遂げている人は、簡単にそれをやっているように見えるかもしれませんが、本当はわずかな水が石を削ったり道を作ったりするような多くの積み重ねがあって、それらが形になるタイミングが来ているのです。
■こむぎこをこねたもの、とは?
■著者紹介
Jecy
イラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。その後、「こむぎこをこねたもの その2」、「こむぎこをこねたもの その3」、「こむぎこをこねたもの その4」をリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。
「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。