新しい年が始まりました。
ゆっくりと休んだあとはすっきりと目を覚まし、
気分を新たに悔いのない日々を過ごしていきたいものですね。
新年を迎えたこむぎこ寺からは、
自分で自分に気合を入れるような、禅の言葉をご紹介します。
中国・唐に瑞巌師彦(ずいがんしげん)という和尚さんがいました。
師彦和尚は、毎日座禅を組んでは自分で自分に語りかけ、
返事をしていたことで知られています。
「目を覚ませ!(惺惺着)」
「はい」
「どんな時でも人にだまされるなよ!」
「はいはい」
この時、師彦和尚は自分自身を指して
「主人公」と呼びかけていました。
「主人公」というのは、「本来の自分」や
「主体性」などといった意味の言葉です。
日常は色々な情報や刺激に溢れ、
人はその中で振り回されてしまいがちです。
周りの考えや、他人にどう思われているかに流されすぎず、
自分自身で考えた自分のやりたいことをできているか、
新たな年が始まって間もないこの機会に、
師彦和尚のように自分自身へ問いかけてみるのも良いでしょう。
家の中での自分、会社や学校での自分、
SNSでの自分、また別のSNSでの自分…
様々な「自分」が生まれがちな時代だからこそ、
その中でぶれない「本来の自分」を
見失わないように気をつけていたいものです。
■今回登場したのは、禅のぼさつが宿った「こねり」
■著者紹介
Jecy
イラストレーター。LINE Creators Marketにてオリジナルキャラクター「こむぎこをこねたもの」のLINEスタンプを発売し、人気を博す。「こむぎこをこねたもの その2」、「こむぎこをこねたもの その3」もリリース。そのほか、メルヘン・ファンタジーから科学・哲学まで様々な題材を描き、個人サイトにて発表中。
「週刊こむぎ」は毎週水曜更新予定です。