イタリアでものすごい都市構想が進んでいる。その名も、水上浮遊都市「Pangeos」。この構想はLazzarini Design Studioが発案したものだ。では、このPangeosとはどのようなものだろうか。今回は、こんな話題について紹介したいと思う。
巨大水上浮遊都市「Pangeos」とは?
Pangeosは、最大6万人を収容できる水上浮遊都市構想。浮遊といってもただ浮かぶだけではなく、船のように移動することが可能だ。そして都市と呼ばれるだけあって、ショッピングセンター・公園・ホテルなど、充実した生活を送るために必要な施設で構成されているという。
以下の画像をご覧いただきたい。外観はウミガメのようになっていて、隣には客船も並んでいる。その大きさと比較しても相当大型であることがわかるが、Pangeosの前長は約550m、幅は約610mと超大型だ。この構想が実現すれば、史上最大の水上浮遊構造物になるという。
また、ウミガメの甲羅のような部分に紺色の箇所があるだろう。これは太陽電池パネルで、都市内の発電の一部を担うという。その他にも、ウミガメ前方の腕の部分では巡航により発生する砕波の力で発電できるらしい。これは小型波力発電の原理を採用したものだろう。ちなみにPangeosには9つのエンジンが付いていて、1つのエンジンの出力は1万6800馬力。それらを組み合わせることで、最大5ノットで巡航することが可能だという。
さて、少しだけPangeosの内部構想を見てみよう。そこには、戸建てのような建物やマンション、ホテルの客室のようなものが確認できる。ちなみに、メタバース上では分譲用のマンションがNFTとして販売されているようだ。そしてやしの木が植えられた道路も整備されていて、ゴルフカートのようなもので移動したり、犬などを散歩したりすることが可能なようだ。
また上層階には川のような空間があり、カヌーやSUPなどが楽しめるようだ。そして中央部には港が整備され、小型の船舶であればここに停泊できるという。
ではこのPangeosは、建設にどれくらいの期間と予算が必要なのだろうか。公式情報によると、およそ8年の期間と80億ドルほどの予算が必要だと推定されている。
いかがだっただろうか。Pangeosの興味深いイメージ動画が作成されている。もしこのような水中浮遊都市ができたら乗船してみたいと思うのは、わたしだけではないと思う。ぜひご覧いただきたい。