NECとカゴメは、異色のコラボレーションでNECのAI技術とカゴメの野菜に関する知見を活用したプリンを開発したと発表した。
そのプリンはとてもユニークだ。では、このプリンはどのようなプリンなのだろうか、なぜNECとカゴメは、AIを使ったプリンを開発したのだろうか。今回は、そんな話題について紹介したいと思う。
AIを活用したプリンとは?
NECとカゴメは、誰もが知っている大企業。異業種ながらNECとカゴメは、異色のコラボレーションにより、プリンを開発した。
このプリンは、野菜が苦手な子供向けに作られている。それはなぜだろうか。実は、苦手な野菜がある子供は74%にも達するという。
そのため、どうにか工夫を施して野菜を食べてもらおうと細かくしたり、別の料理に加えて味を紛らわせたりと、世の中のお母さんたちは奮闘していることだろう。
そこで、NECとカゴメは、野菜が苦手な子供でも食べやすいプリンを開発することを決断。なぜプリンかというと、普段の食事に追加しやすいこと、野菜との相性がいいこと、誰にでも愛されまた、病院食として提供されていることなどが理由として挙げられている。
NECは、独自技術である「NEC the WISE」というAIを活用し、子どもが苦手な野菜と相性の良い食材の組み合わせを100通り導き出した。子どもが苦手な野菜については、カゴメが保有している知見や調査結果を活用している。
AIが導き出した100通りの相性がいい組み合わせはWebサイトでも公開されている。例えば、ピーマンがオリーブオイルと相性がいいと導き出したロジックなどが公開されている。とても興味深い。
100通りの候補を導き出した後、一般投票により25種類を選出。さらにその25種類の中から6種類のプリンに絞りレシピを開発。この6種類とは、「トマトとクリームチーズ」プリン、「とうもろこしとヨーグルト」プリン、「にんじんと白ワイン」プリン、「かぼちゃとレーズン」プリン、「ほうれんそうとココナッツ」プリン、「じゃがいもととうふ」プリンだ。
レシピ開発には、岐阜で洋菓子店「プルシック」営む所浩史オーナーシェフに協力を仰いだという。
いかがだったろうか。このような事例を見ると、将来的には、好き嫌いという嗜好は、あまり意味をなさなくなる気がしてくる。
嫌いなモノであっても好きになれるし、スイーツだろが、ジャンクフードだろうが、カロリーを気にせず、また栄養価などを最適化することもできそうだ。そんな未来を期待させてくれるとても興味深い事例だと感じる。