MIT Media Labでは、「Project Chameleon(プロジェクト カメレオン)」が進行している。このプロジェクトは、建物内に「TerMITes」というIoTセンサを取り付けて、CO2などのデータを収集し、機械学習を活用してさまざまな分析結果を導くというものだ。
これによって、人の行動や建物内の状況などを把握することができる。では、このTerMITesはどのようなセンサなのか、このプロジェクトはどのようなものなのか、今回はそんな話題について触れたいと思う。
Project Chameleonとは?
Project Chameleonを進めているのは、MIT Media LabのCityScienceグループだ。
このCityScienceグループが開発したのが、TerMITesというIoTセンサ。このセンサを建物内に取り付けることで、CO2などのデータを収集し、機械学習を駆使してデータの分析を行い、さまざまな示唆を得ることができるというものだ。
まず、TerMITesを紹介しよう。下の図をご覧いただきたい。
大きさは、数cm四方で厚さ1cm程度。重さは不明だが、人の人差し指と親指2本で掴める程度の重さだ。そして、この小さなスペースにCO2(NDIR式センサ)、温度、湿度、気圧、室内の照度、赤外線センサ(PIR)などの各種センサが具備されている。赤外線センサは、人感センサと考えていただいて構わない。
しかも、Micro USBポートがあり、充電が可能だ。さらに、Wi-Fi機能もついておりデータを無線でリアルタイムに送信することも可能なのだ。
では、TerMITesで取得したデータはどのように活用されるのだろうか。以下の図をご覧いただきたい。このTerMITesで収集されたデータは、機械学習を活用して分析する。具体的には、スペクトルクラスタリングとリカレントニューラルネットワーク(RNN)を組み合わせて、7日ごとにデータをモデリングする。
例えば、クラスタリングアルゴリズムは、換気の良い部屋で多くの人が使用しているケースや、1人だけが使用している換気の悪いケースなど、さまざまなアクティビティ状態を識別し、データをクラスタ化する。そして、そのクラスタごとの時系列データをパターン化するのだ。
実際に、スペクトルクラスタリングとRNNを組み合わせて分類されたデータが以下のようになる。これにより、人の行動や建物内の状況などをプライバシーを保護しながら把握できるようになるというのだ。
いかがだっただろうか。このProject Chameleonの取り組みは、個人を特定せずにプライバシーを保ちながら、人間の行動や建物内の状況を把握することができる。
そして、TerMITesは、小型軽量であり、無線でデータをリアルタイムで送信できるため、さまざまな場所に設置することができるので、充実したデータの収集を可能とするのだ。
つまり、スマートビルディングのインフラの代替手段となりえる、そんな可能性を秘めているのだ。