記号の入力を素早く行う

文字入力をしていて、結構面倒なのが記号の入力だ。読者の皆さんの中に、記号を入力するたびにIMEパッドを表示している方はいないだろうか? これも文字入力における時間ロスの一因だ。

キーボードには、アルファベットとかな以外に、#や$などの記号が印字されている。これらの記号は、shiftキーと一緒に押すと入力できる文字だ。これらの記号なら、キーボードから入力できるのだ。

ただし、ローマ字入力とかな入力では、キーを押した際に入力される文字が異なる。パソコンの初歩知識なのでご存じの方も多いと思うが、ここで、復習も兼ねて覚えておこう。1つのキーに2つの文字が書かれているが、左側がローマ字入力で入る文字、右側がかな入力で入る文字だ。上下に文字がある場合は、下側の文字がキーを押すだけで入力され、上側の文字はShiftキーと一緒に押すと入力される。

キャプション:左側がローマ字入力で入る文字、右側がかな入力で入る文字。1つのキーに2つの文字がある場合は、下側の文字がキーを押すと入力され、上側の文字はShiftキーと一緒に押すと入力される

キーボードを見てみると、記号文字のほとんどはキーの左側に印字されている。そう、記号文字は、日本語入力の方法がローマ字入力でないと入力できないのだ。

では、かな入力モードの場合はどうするかというと、一時的にローマ字入力モードに変えてしまおう。キーボードの一番下(手前)にある、「Alt」キーと「カタカナひらがな」キーを同時に押すと、文字入力のかな入力とローマ字入力が切り替わるようになっている。これで、記号を入力する時だけ、ローマ字入力モードにして、入力が終了したら再度かな入力モードに戻せばよい。

なお、「半角/全角」キーを押して入力文字種を「直接入力」(または半角英数)にした場合は、ローマ字入力と同じように、キーの左側に印字された文字が入力される。キーボード上から入力する記号の多くは、半角文字で入力することが多いので、こちらも覚えておくといいだろう。

記号の変換

キーボードから入力できない記号の入力方法として覚えておきたいのは、記号の読みで変換する方法だ。例えば、「→」のような矢印記号の場合、「やじるし」で変換すると入力できる。そのほか、「▼」「△」は「さんかく」、「■」「◇」は「しかく」、「◎」「○」は「まる」で変換できる。頻繁に使用する記号文字と、呼び出すための「読み」を表にしたので、参考にしてほしい。

主な記号の読みと入力できる文字

読み 入力できる記号
やじるし →、←、↑、↓、⇔
ゆうびん
まる ○、●、◎
さんかく △、▲、▽、▼
しかく ■、□、◆、◇
かっこ 【】、〔〕、《》、[]など
ほし ☆、★、※、*など
たんい ¥、℃、°、£、%など

なお、「きごう」で変換すると、たくさんの記号文字に変換できるので、どんな文字が入力できるかを見ておくと、今後、記号を入力するさいの役に立つはずだ。

機種依存文字に注意

注意してほしいのは、機種依存文字といって、Windowsでは問題なく表示されても、Macなどの他のOSでは表示できない文字があることだ。丸数字やローマ数字、Tel記号などがその代表例だ。共通して使用できる文字を表示したので、参考して欲しい。これ以外の記号文字は、相手がどんな環境で読むかわからない文書や、電子メールでは、使用しないほうがいい

機種依存せずに使用できる記号文字

記号も辞書登録するといい

記号も、読みで変換するとかなり入力を早くできる。しかし、それでも、「きごう」などのように変換候補文字が多い場合は、目当ての文字を入力するまでに時間がかかる場合がある。そういうときは、辞書登録して覚えやすい読みで登録しておくと、効率的な文字入力ができる。

入力する文字種の選択

MS-IMEなどの日本語入力ソフトでは、入力する文字種を選択できる。たとえば、漢字を入力するときはツールバーに「あ」が表示されるひらがなモードを選択し、カタカナを入力するときは全角カタカナモード、半角カタカナモードはを選択する。

キャプション:入力する文字の種類を選択できる

しかし、文章を考えている頭の中ではいちいち文字種のことを考えていない。だから、文章を入力する際、文字種を選択する動作が入ることは思考の妨げになって効率的ではない。

そこで、文字種も、ひらがなの読みを入力した後からカタカナやアルファベットに変換しよう。MS-IMEでは、スペースキーまたは変換キーを押すと漢字に変換されるが、F6キーでひらがな、F7キーで全角カタカナ、F8キーで半角、F9キーで全角英数字、F10キーで半角英数字に変換されるようになっている。このキー操作を覚えておけば、日本語入力は常にひらがな入力モードで入力し、後から変換するという操作に統一され、文字入力のロスが少なくなる。

また、F6キーの代わりにCtrl+U、F7キーの代わりにCtrl+I、F8キーの代わりにCtrl+O、F9キーの代わりにCtrl+P、F10キーの代わりにCtrl+Tといったキーアサインも変換に利用できる。F6キーなどのファンクションキーはキーが遠いので、ホームポジションに指を置いたまま変換する場合はこちらのキーアサインを使ったほうが早く変換できるので、覚えておくとよいだろう。

文字種ごとの変換キー一覧

変換する文字種 変換に使用するキー
漢字 スペースバー、または変換キー
ひらがな F6、またはCtrl+U
全角カタカナ F7、またはCtrl+I
全角文字を半角に F8、またはCtrl+O
全角英数字 F9、またはCtrl+P
半角英数字 F10、またはCtrl+T