Excelデータをテキストで書き出す方法

図1 テキストデータで書き出す前のExcelのデータ

Excelのような表計算ソフトでは、データを入力するセルが行と列で区切られている。これを、テキストファイルで書き出すと、どうなるかを見てみよう。サンプルは、図1のような単純な表としている。なお、D列だけ計算式で計算している。

図2 Excelで選択できる、テキストファイルの種類

Excelからテキストデータを書き出すには、保存時に「ファイルの種類」で選択する(図2)。その際、データの列の区切り方で、3種類のテキストデータ「テキスト(タブ区切り)(.txt)」、「CSV(カンマ区切り)(.csv)」、「テキスト(スペース区切り)(.prn)」を選択できる。画面はExcel 2007だが、Excel 2003でも同じだ。拡張子は「テキスト(タブ区切り)(.txt)」だけが「txt」となるが、他の2つの形式も内容はテキストデータとなる。

では、保存したデータをメモ帳で開いて見てみよう。

タブ区切りのテキスト

図3 タブ区切りのテキストファイルをメモ帳で開いたところ

「テキスト(タブ区切り)(.txt)」で保存したデータは、各セルのデータが「タブ」コードで区切られている(図3)。「タブ」コードとは、キーボードの「Tab」キーを押すと入力される、画面には表示されない文字だ。通常は、タブの次に続く文字とタブの前の文字の間に、一定の間隔を空けるのに使う。Wordでタブで位置揃えするのに使用している方もいるだろう。

CSV形式のテキスト

図4 メモ帳で開いたCSV形式のファイル

CSVは、列を「,」で区切る方式だ(図4)。CSVはComma Separated Valuesの略で、データベースや社内システムのデータをExcelで使用するときの形式などに利用されることが多いので、ご存じの方も多いだろう。CSV形式のファイルのアイコンはExcelに似ているし、ダブルクリックするとExcelが起動する。しかし内容はデータが「,」で区切られたテキストデータだ。当然、メモ帳で開くことができる。

スペース区切りのテキスト

図5 メモ帳で開いたスペース区切りのテキストファイル

スペース区切りのテキストは、列の間を空白文字(半角スペース)で区切った方式だ(図5)。タブ区切りやCSVが、列の区切りに1文字だけが使われるのに対し、スペース区切りは、データが揃うように複数の空白文字が入る。これは、固定長のデータベースなどとのやりとりに使うためだ。現在では、メールの本文に利用する際に有用だろう。

計算式は失われる テキストデータは文字情報以外のデータを持たないので、Excelで計算式で計算していたD列のデータは計算結果がテキストで書き出されることになる。

テキストデータをExcelで読み込むことも可能

データをタブやカンマで区切ったテキストファイルであれば、Excelで読み込むこともできる。試しに、タブ区切りのテキストファイルをExcelで読み込んでみよう。テキストファイルウィザードが開き、区切り文字を使用しているか(図6)、区切り文字がどんな文字なのかを答えるだけで(図7)、Excelデータとして読み込むことが可能である。読み込んだ後の状態がプレビューされる点も便利だ。

図6 Excelのテキストファイルウィザードの1画面目。ここでテキストデータの区切り形式を指定する

図7 Excelのテキストファイルウィザードの2画面目。区切り文字を指定する

このように、Excelから書き出したり、Excelで読み込むことができるテキスト形式を知っていると、他のアプリケーションやシステムなどとデータのやりとりをするのに役立つはずだ。