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第2部 経営戦略 - 2.問題発見と発想のための技法
重要度 >>> ★★★☆☆
QC7つ道具や新QC7つ道具から、特定の技法の名称や役割を問う出題が予想されます。また発想技法・予測技法については新出の未知の語句が出題されるかもしれませんが、ここで紹介しているキーワードをしっかり理解しておけば消去法的に正解を得られるはずです。
合格への攻略ポイント
■QCの基礎知識
QC(Quality Control・品質管理)に関する知識の習得は、企業が提供する商品・サービスの品質を向上・維持させ、企業活動をより一層拡充していくために不可欠な手法です。品質管理の重要性は、戦後の産業復興を目的としてGHQによって指導され、日本の高度経済成長に多大なる貢献をしました。職場においてトップダウン的に上部組織から品質管理について指導が行われるとともに、従業員のグループ(QCサークル)が自発的に業務上の改善提案を行い、経営者サイドも優れた案はどんどん取り上げながら問題点を解決してきたという経緯もあります。こういった全社的に取り組む形態のQCをTCO(Total QC・総合的品質管理)といい、日本人の国民性とも合致したことから製造業を中心としてこれまで大きく進展してきました。QCの具体的技法の中でも最も定番であるQC七つ道具は、定量的(数値で表すことができるもの)な手法を主とした手法で、具体的には次のものがあります。
その他にも、定量的な把握が難しい定性的データの把握に重点をおく新QC7つ道具があり、目的達成のための具体的方策を探るためのツールとして活用されています。
■主な発想技法・予測技法
ITパスポート試験では、発想技法や予測技法についての出題も予想されます。以下に紹介する代表的な技法の名称とその特徴をしっかりと記憶しましょう。
クロスセクション法 | 場所や時間が異なっても類似の現象が発生する可能性があるという前提で、過去の事例を調査・分析することによって、未来予測としての精度を向上させる技法 |
---|---|
アンケートや聞き取りによって収集した情報をもとに、予測者がドラマのシナリオのように今後の展開を執筆し、対象者が実行すると予測される行動に対してどのような対応をとればよいかを探る予測・評価手法 | |
デルファイ法 | 多数の専門家に同一内容のアンケートを複数回行い、2回目以降には調査結果を開示して全体の傾向を知らせて各自の意見に反映させ、徐々に全体意見として集約・収れん(おさまりがつく)させる未来予測技法 |
NM法 | ある課題について、類似した別のケースの背景や事情を調査し、効果的な情報が得られた場合、それを現在の課題へ適用して解決に結びつける発想技法。創造工学研究所の中山正和氏が開発。類比技法ともいう |
ワークデザイン法 | 難問をクリアするための理想的な方法を最初に仮定し、次に実際の具体的な状況に関する情報を収集して分析を加えることで、理想的な対応策の実現可能性を探る課題設定型の発想技法 |
本試験出題例
現象や原因などの項目を件数の大きい順に並べた棒グラフと、その累積和を折れ線グラフで表し、どの項目が重要かを判断するのに適している図はどれか。
- ア 管理図
- イ 散布図
- ウ 特性要因図
- エ パレート図
【初級シスアド 平成17秋期 問68】
解答と解説
パレート図は、多数項目から重要項目順に優先順位を設定するためのABC分析で利用される。
- ア 管理図は、工程管理において設定された期待値に対して現実値のバラツキを時系列的にプロットすることによって異常発生の判断材料として用いられる。
- イ 散布図は、データを階級ごとに集計し相関関係を分析するために用いられる。
- ウ 特性要因図は、結果に影響を与えるとされる原因を体系的に図示し相互関係を把握するために用いられる。
正解>エ
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