こんにちは。吉政でございます。  仲間とPython試験を運営していることもあり、Python関係の情報が多く入ってきます。今回は、そのPython試験について紹介します。

以前から、Python試験は、他のデータ分析試験と比べて学生の受験が多いです。月によって増減がありますが、おおよそ全体の2割が学生の受験になっています。これは、将来のPythonエンジニアの卵が育成されているということであり、また、仮にプログラマーにならなくても、Pythonを知っておくことで、自分の仕事の自動化ができたり、ロジカルシンキングができたりなど、良いことが多いと思っています。

このような背景には、将来、AIエンジニアやデータサイエンティスト、データエンジニアを目指す方が多く、それらの分野でPythonが中心的に使われていること、学びやすいということがあります。

また、Python試験を受験する学生の多くは大学生と高校生ですが、小学生が合格したという話を聞いたこともあります。マイナビニュースに掲載されていたデータによると、大学生で一番使われている言語はPythonということでした。最近の傾向では高校生の受験がかなり増えてきたと感じています。

もちろん、平均的な小学生と平均的な大学生の学力にはかなり差があり、学生と一言で言っても、小学生から大学生までに有効な学習方法の解説は難しいところではあります。しかし、王道というものはあると思っています。

学生のPython試験合格のコツ

まず、学生に限った話ではありませんが、Python試験の配点分布は800点前後が最大の山になっており、実は600点から700点のレンジもかなり多いのです。

このレンジは、あと1問から3問正解すれば、合格できた人たちです。合格のコツは、このギリギリラインで不合格となってしまった方々がもう数問正解するための策を講じることだと考えています。以下、具体的な方法を紹介していきましょう。

さまざまな模擬問題を多く解いてみよう

幸い、Python試験は無料の模擬問題が多く公開されています。それらのうち、Python試験のページに掲載されている模擬問題の信頼性が高いと思います。各社が公開している模擬問題はそれぞれ特徴がありますので、自身に合ったものから順番に解かれるとよいでしょう。

一つの模擬問題を何回も解くのも悪くないですが、さまざまな種類の試験問題を解かれるのが良いと思います。そして模擬問題の結果を受けて、不得手な部分を再度復習し、本番試験に臨まれると良いでしょう。模擬問題ではとにかく、不得手をつぶして問題に慣れることが重要です。

最後の悪あがきで救われるケースも

前述の通り、あと1問から3問の正解が足りなくて合格しない方が多いです。試験問題はひっかけ問題はなく、素直な問題が多いので、理解していれば正解できるはずです。

つまり、試験会場に行くまでの時間や待ち時間に少しでも勉強したほうが、合格に近づくのは事実です。最後の最後まで、問題集や主教材を見直すことをお勧めます。

Python基礎試験の公式問題集はAmazonランキングで全IT書籍の上位を占めています。試験が人気ということもあるのですが、問題の質や解説が素晴らしいことが人気の理由と思います。Python基礎試験の学習方法として、公式問題集と模擬問題を反復して学習してみてください。

学習時間に余裕がある方は

Pythonの学習を始める際、いきなり書籍を読み始める方がいます。できたら、学習を始める初期段階で、Pythonのお作法に目を通したほうが良いです(ほとんどのプログラミング言語にお作法が存在します)。

お作法とは、文法とも少し違っていて、哲学的なものだったり、イディオム的なものだったりします。一言でいえば「らしさ」になります。例えばPythonらしく書くということが重要になります。なぜ重要かというと、お作法を知っていると書いたコードを他の人が読みやすいので、保守性が高まったり、品質を上げやすくなったりするからです。

では、Pythonお作法は具体的にどんなものかというと、「Pythonic(パイソニック)」と「The Zen of Python(またはPython Zen)」になります。Pythonicは哲学であり、Python Zenはイディオム集です。両方合わせてもA4で1ページほどなので、ざっと目を通してから学習を始めると理解しやすいでしょう。

  • The Zen of Python 引用:https://peps.python.org/pep-0020/

ちなみに、PythonicとPython Zenを問う無料の試験「PEP8 & Python Zen検定」がありますので、興味がある方は受験してみてください。 この試験は無料ですが、合格すると認定証が発行されます。

いかがでしたでしょうか?今回は、学生さんがPython試験に合格するコツを紹介しました。少しでも参考になると幸いです。