前回、デスマーチにおける開発現場で呟かれる「名言」を皆さんに紹介しました。さて、今回は運用フェーズにおける数々の名言をご紹介しましょう。
どれか一つでも経験したり呟いたことがあるアナタ、お疲れ様です。
○システムが悪いんじゃない、使い方が悪いんだよ
→そうですよ、世の中、最初から悪い道具なんてないんです。うまく使えば問題なんて起きません。道具の良し悪しは使う人間次第だって、昔の人も言ってましたって。
○休日の着信メールは、ニハチ(20:80)で障害
→休みに限ってトラブルが舞い込むのはどこの世界も一緒ですね。中でもシステム運用フェーズのそれはかなりの高確率だと思います。あ、もちろん障害メールの割合は「ハチ」の方ですよ。
○納期が間に合わない時の魔法の言葉は「段階リリース」
→大変だ、システムリリースまであと一ヵ月しかないのにまだ開発にも入ってないぞ!どうしよう、どうしよう……そうだ!こんなときは魔法の言葉を唱えよう。これで、今出来ていない部分は来月開発すればOK……でも、リポジトリの多重メンテに陥ってバージョンの整合性を保つのが大変になります。
○平均故障間隔(MTBF)と良純の天気予報はどちらも当てにならない
→MTBF100万時間なんて謳ってるディスクがありますけど、1ヵ月も動かしていたら「活性交換」とかベンダーが言ってきて、その場で交換しちゃうんですよ。ディスクの交換なんて夜中にやるしかないから、結局今日も夜勤なんだよなぁ。
○仕様変更と作業依頼は紙一重
→あれ?この作業依頼、先週も出てなかった?そういえば、その前の週もあったな。指示内容もやってることも毎回同じ。これって作業依頼じゃなくて仕様変更じゃないの? えっ?仕様変更だと事業部の予算が必要になるから作業依頼で頼むって?
私もシステム運用フェーズでは何度か悪夢に遭遇しました。特に最悪なのが、多段階リリースによる毎月のリリース対応。扱うシステムが大きかったので、一番酷いときで、日曜の早朝3時にタクシーで出社して対応したことがあります。今思い出してもぞっとする経験でした。
皆さんの中にはもっと激しい経験をされている方もいると思います。もし良ければ、そんな経験についてコメントを下さい。
著者紹介
吉澤準特 (ヨシザワジュントク)
外資系コンサルティング会社に勤務。守秘義務を破らない範囲でIT業界の裏話をつぶやきます。ファシリテーション、ビジネスフレームワーク、人材教育など執筆多数。日本能率協会、秀和システムそれぞれから書籍刊行。執筆依頼/インタビューお引き受けします。こっそりITIL Manager (v2)資格保有。
この記事は吉澤準特氏のブログ「IT業界の裏話」の過去記事を抜粋し適宜加筆・修正を行って転載しています。