世の中に「名言」という言葉は数多く溢れています。
「少年よ、大志を抱け!」
「天才とは1%の才能と99%の努力である」
「足なんてただの飾りです」
などというセリフは、きっとどこかで聞き覚えがあるはず。名言というのは、それが真理であると聞き手に訴えかけるだけの説得力がある言葉なのです。
もちろんIT業界にだって名言はあります。今回は、私がこれまで聞いた名言(?)と思われるものから、システム開発にまつわるものを紹介していきましょう。
○本当の要件は仕様凍結後に出てくる
→この日で仕様を凍結するから、それまでに全ての要件を出し切って下さいねとお願いしているのに、なぜか凍結後に重要要件が出てくるのです。
○それは要件漏れではなく仕様です
→だから言ったじゃないですか、そんな重要な要件は仕様凍結前に全部整理しておいて下さいって。凍結時点で要件に含んでいないんだから、そんなの普通に仕様ですよ。
○明日が締切と言われたら、明日の9時までに終わればいいんだよ
→デスマーチが進行していたり、仕事がてんぱっている状態では、このように時間ギリギリまで頑張るという状況がよくあります。ホント、それくらい時間が無いってことなんですよ。
○終電を逃すくらいなら、始発で出社して電車のあるうちに帰れ
→たしかに夜中の3時に帰って翌日10時に出るくらいなら、電車のあるうちに帰って、朝6時に出社した方が健康的です。分かっているんですけど、夜型人間が多いですよね。
システム開発の話になると、ちょっとネガティブな表現ばかりが浮かんできてしまいますが、実際、ネガティブなことが多いんですよね。
そんな中、私がポジティブだなと感心した発言がこちら。
「ソースコードの量は限られているのだから、1つずつバグを潰していけば、いつかはバグがなくなるさ」
果てることなく出続けるバグを前にしてモチベーションが低下しているテストチームの士気を鼓舞するために、チームリーダーがメンバーに向けて発した言葉です。
いい言葉ですね、明けない夜は無いってやつです。やり続ければ、そのうち終わりが見えてくる。
同じような名言を残している偉人もたくさんいます。 →http://it-ura.seesaa.net/article/53205648.html
次回はシステム運用にまつわる名言集、いってみましょう。
著者紹介
吉澤準特 (ヨシザワジュントク)
外資系コンサルティング会社に勤務。守秘義務を破らない範囲でIT業界の裏話をつぶやきます。ファシリテーション、ビジネスフレームワーク、人材教育など執筆多数。日本能率協会、秀和システムそれぞれから書籍刊行。執筆依頼/インタビューお引き受けします。こっそりITIL Manager (v2)資格保有。
この記事は吉澤準特氏のブログ「IT業界の裏話」の過去記事を抜粋し適宜加筆・修正を行って転載しています。