ちょっと時間を戻すようで恐縮ですが、7月のお話……7月というのは、当たり前のことですが、4月から見て3ヵ月後です。
一見するとなんの変哲もありませんが、この3ヵ月という数字、実は結構意味があるんです。
諺のなかには、「3日坊主」「石の上にも3年」というように、”3”を区切りの良い数字として扱っていますよね。不思議なことですが、人間は3日や3ヵ月、3年という単位で気持ちが切り替わることが多いそうです。3年目の浮気なども、まさに”3”という区切りですね。
話を戻しますが、4月というのは会社にとって一般的に何があるでしょうか?
そうです、入社式です。この季節には多くの新入社員が社会人生活を始めるのです。そして、それから3ヵ月後、つまり7月というのは、新入社員の気持ちが揺らぐ時期なのです。
「自分のやりたいことがやらせてもらえない」
「職場になじめない」
「仕事を続けていく自信がない」
そう言って会社を辞めていく人が多くなるのがこの季節。無論、IT業界も例外ではありません。毎年大勢の新入社員が自分の進路を方向転換しています。私の知る限りでは、新入社員の辞める理由に、「徹夜続きの激務」を挙げる人が多いようです。
プロジェクトによっては、カットオーバー前の1ヵ月は連日の会社泊まり込みになる場合もありますから、これを苦にしてIT業界から去っていくのはよく分かります。
個人的な感想ですが、”文化祭前日に泊り込んで徹夜で作業”というノリを楽しめない人には、ちょっとつらい職場かもしれません。
※カットオーバー直前というのは、文化祭前日の雰囲気に似たものがあると思いませんか?
他にも、業務コンサルティング志望で入ってくる人に結構多いのですが、コンピュータの画面を見るのが苦手、というもっと根本的な理由を挙げる人もいますね。
皆さんの周りで、おいおい、そんな理由で会社辞めるなんて……というエピソードがあれば教えてください。
著者紹介
吉澤準特 (ヨシザワジュントク)
外資系コンサルティング会社に勤務。守秘義務を破らない範囲でIT業界の裏話をつぶやきます。ファシリテーション、ビジネスフレームワーク、人材教育など執筆多数。日本能率協会、秀和システムそれぞれから書籍刊行。執筆依頼/インタビューお引き受けします。こっそりITIL Manager (v2)資格保有。
この記事は吉澤準特氏のブログ「IT業界の裏話」の過去記事を抜粋し適宜加筆・修正を行って転載しています。