暑さ指数「WBGT」を使って熱中症に備えよう
昔と比べると日本の夏は大分暑くなってきていて、以前のように冷房なしのちょっとした涼をとる工夫だけで乗り切ろうというのは健康面からもおすすめできない状態になっている。特に都市部ではアスファルトの照り返しや室外機の排熱などもあり、日中の気温が体温並である日も夏場は珍しくない。そんな蒸し暑い夏を健康に乗り切るためには、熱中症対策が必須だ。
熱中症予防のための暑さ指数「WBGT」というものがある。単純な気温ではなく、輻射熱と湿度も組み合わせて算出する指数だ。これを気象庁の提供する気温と湿度の情報から推測して表示してくれるアプリが「熱中症予報計」と「熱中症警戒計」だ。
今後24時間の予報が見られる「熱中症予報計」
WGBTを利用した熱中症に関する警告を教えてくれるのは両アプリとも同じだが、「熱中症予報計」は今現在から24時間後までの予報をしてくれる。アプリを開いたらまず「地点登録」をタップして情報を取得したい地域を指定しよう。登録は最大5カ所まで、市区町村単位で行える。
登録後、右上の「閉じる」で元画面に戻れば、早速情報が表示される。上半分に24時間分のWGBTの推移が折れ線グラフで示されており、危険度のレベルがわかりやすくなっている。朝から厳しい暑さになりそうだから何か対策をしよう、この時間までなら涼しそうだから早めに移動してしまおうなどと行動計画を立てるのに役立ちそうだ。画面の下半分は天気と気温、湿度、風向きと風量が表示されている。夏の間は天気予報アプリではなく、こちらでまとめて情報を見てしまうのもよいだろう。
複数地点を登録している場合、左右にスワイプして画面を切り替えることができる。自宅と職場、実家がある地方、出張先や支社のある地方などを登録しておくと役立つ。特に年配の家族と離れて暮らしている場合、温度変化に鈍くなっている可能性があるからこうしたアプリで予報を確認し、コミュニケーションに役立てたい。
今現在のことが一目でわかる「熱中症警戒計」
「熱中症予報計」は今を含む先の情報を総合的に見るアプリだが、画面の情報量が多い。今現在の情報をとにかくわかりやすくしてほしい場合には「熱中症警戒計」が便利だ。
こちらも最初に「観測点設定」をタップして、地点登録を行う。このアプリでは気象庁の気温情報や湿度情報が提供されている地域だけが表示されるため、ピンポイントで見たい地域が見つからないことも多いが、近くの地域を登録すればよい。湿度は気温よりさらに提供情報が少ない。気温と湿度の取得地域にズレがある場合、登録したリストに「気温地域(湿度地域)」という形で表示されるようになる。
「閉じる」で戻ると情報が取得される。大きく危険レベルが表示され、具体的にどのような対応をすればよいのかも教えてくれるからしっかりとチェックしよう。WBGT値は下の温度計のようなメーターで表示されているから、同じ「警戒」でも「厳重注意」に近いのか「注意」に近いのかなど、程度を推し量ることができる。複数地点を登録している場合は、スワイプで表示切り替えが可能だ。
4段階評価と5段階評価の切り替えにも対応
どちらのアプリも「WBGT」ボタンをタップすると、算出に関する情報を参照できるとともに、危険度ランクの表示を切り替えることができる。標準では日本体育協会の作った5段階の表示が採用されているが、日本気象学会の作った4段階表示にもチェックを入れるだけで切り替え可能だ。
また「熱中症対策」や「熱中症メモ」というボタンをタップすると、どのような時に熱中症になりやすいのか、どう気をつければよいのかといった情報もチェックできる。「SNS」ボタンを使っての情報共有もできるから、毎日チェックして生活に役立てる週間をつけたい。
4段階と5段階の評価基準切り替えも可能 |
「熱中症予報計」の「熱中症情報」では文部科学省等が出している熱中症予防情報が表示される |
「熱中症警戒計」の「熱中症メモ」では熱中症になりやすい環境や体質、予防方をチェックできる |
利用料金:無料
制作者:Takahiro Izaki
利用料金:無料
制作者:Takahiro Izaki