普通のメモに飽きたら使う会話風メモ
毎日の生活の中でスマートデバイスだけは手元から離さないという人も多い今、覚え書きは紙のメモ帳や手帳よりもスマートデバイスのアプリを利用するということも少なくないだろう。ちょっとしたメモをとるためのアプリはたくさんあり、手書きメモやテキストメモだけでなく、音声メモなどが行えるアプリもある。
さまざまなメモアプリの中で少々異色なのが「ひとり会議」だ。利用中の画面だけを見るとLINEやSkypeといった複数人で利用するチャットアプリに見えるが、実際には1人で利用するものとなっている。発言が1つずつ吹き出しにおさまるから、独り言を連ねて箇条書きのように使ってもよいし、誰かと対話している形で頭を整理してもよいという、少し変わった使い方の出来るアプリだ。
思いつきを次々つぶやいて独り言会議
会議をはじめるには右上にある「+」をタップして新しいチャットルームを開こう。一番下のフォームにテキストを入力して確定すると、吹き出し型の中にテキストが入った形で表示される。
標準状態では簡単な顔型のアイコンでひたすら独り言をつぶやいていく形になる。頭の中でああでもない、こうでもないと考える過程を全て出力してしまう形でつぶやいて行くと、隙間時間を利用して少しずつ考え事を進めるような時でも少し前に自分が何を考えていたのかがはっきりする。
適度に自分の発言に対する疑問などを挟んでいくと、一人でぼんやり考えているよりは頭の中が整理されそうだ。最初の一言目が会議のタイトルになる。左上のボタンで戻った画面では会議の履歴がリスト表示されるから、必要があれば逐次再表示して会議を続けたり、内容を確認したりすることもできる。
役割を作ってひとりで会議
リスト画面の左上のボタンからは設定を呼び出すことができる。デフォルトカラーの変更やアプリのパスコードロックなどの設定はここから可能だ。
「アイコン」では任意の画像やカメラで撮影した写真を登録できる。自分のアイコンとして登録するのではなく新しくユーザーを作るイメージになるが、とりあえず名前と画像さえ設定してあれば利用可能だ。ただ、この時その人に合った属性を下のリストから選んでおくと後でおもしろい。
いくつかアイコンを登録すると、入力フォームを使う時にアイコンリストが表示されるようになる。アイコンを変更しながらつぶやいていくと、左右から吹き出しが出てまるで会話しているような見た目になる。自分がこう言った時に上司は何と言うだろう、取引先はこういう質問をしてくるかもしれない、と頭の中で想像しながら会話を組み立てて行くと説明や説得のシミュレーションができる仕組みだ。
また、ある程度会話を作った後で上部にある再生ボタンを押すと、設定した声音で台詞が読み上げられる。実際に会話しているような雰囲気がより味わえるおもしろい仕組みだ。発言した吹き出しをロングタップすると発言者を変更したりテキストを修正することもできるから、試行錯誤しながら組み立てて行くのもよい。
色を変更したりシステムと会話したりで楽しむ
会話画面上部にある吹き出しマークをタップ、その会話でだけ色変更等を行えるメニューが出てくる。背景色や吹き出し色、透明度などを変更して見やすくしたり、気分を変えたりといった風に利用するとよいだろう。
また、上部アイコンの中にある人型のシルエットをタップすると、システムとの会話が行える。あらかじめ登録しておいたアイコンと会話タイプを選択して「対話を始める」をタップすると会話がはじまる。いわゆる人口無能的なものなので整合性のある会話にはなりづらいが、なんとなくやりとりを楽しめば気分転換になりそうだ。もちろん、システムとの会話も読み上げ機能に対応している。
真剣な考え事に使うだけでなく、暇つぶしや、会話形式の小説を書くような使い方もできるアプリだ。工夫して仕事に遊びに活用したい。
利用料金:無料
制作者:Shigenori Kumagai