Eclipseのテキスト編集機能を強化しよう
EclipseはJavaソースに関しては非常に高度なコーディング支援機能を備えているが、単純なテキストの編集機能という面ではプログラマ向けの専用テキストエディタと比較すると見劣りする部分もある。今回はEclipseのテキスト編集機能を強化するためのプラグインを紹介する。
AnyEdit tools plugin for Eclipse
AnyEditはEclipseのエディタにさまざまな変換機能を追加するプラグインだ。エディタで任意の文字列を選択し、右クリックメニューから「Convert」で以下のような変換を行うことができる。
- タブとスペースの変換
- アルファベットの大文字小文字の変換
- HTMLのエスケープ、アンエスケープ
- キャメルケースとアンダースコアの変換
- キャピタライズ
- ユニコード変換
- BASE64エンコード、デコード
図1 AnyEditのメニュー |
文字列の変換以外にエディタの保存時に行末の空白文字の除去やタブとスペースの変換を行ったり、エディタ上でタブと空白を色分け表示する機能などがある。
AnyEditはこの更新サイトからインストールすることが可能だ。
Macro-Shmacro
Macro-ShmacroはEclipseのエディタにマクロ機能を追加するプラグインだ。多くのプログラマ向けテキストエディタにはマクロ機能が搭載されているが、Eclipseにはマクロ機能が存在しない。Macro-Shmacroをインストールするとツールバーにマクロの記録と再生用のボタンが追加される。キーボードショートカットでも操作が可能だ(CTRL+ALT+Rで記録、CTRL+ALT+Pで再生)。
図2 Macro-Shmacro |
ただし、Macro-Shmacroは記録したマクロの再生に数秒かかる。細かい操作を記録して繰り返すといった用途には向いていないかもしれない。
Macro-Shmacroはこの更新サイトからインストールすることが可能だ。
Limy Eclipse Plugin
Limyはさまざまな機能を提供するプラグインだが、編集支援機能としてアクセサメソッドに適切なコメントを付ける機能や、すべてのファイルの先頭に文字列を挿入する機能などがある。特に後者の機能はライセンス文などを追加するのに便利だろう。
なお、Limyには他にも以下のような機能を備えている。
- QAレポートの出力(テスト結果、カバレッジ、メトリクスなど)
- 日本語対応プロパティファイル
- 簡易Velocityテンプレートエディタ
Limyはこの更新サイトからインストールすることが可能だ。
Eclipse Text Editor Extensions
Eclipse Text Editor Extensionsはその名の通りEclipseのテキストエディタを拡張するプラグインだ。フィルタ機能とXMLのエスケープとアンエスケープ機能を備えている。特にフィルタ機能には注目だ。
フィルタ機能とは、エディタの選択範囲の文字列を任意の外部コマンドに渡し、外部コマンドで加工した結果で置換するというものだ。エディタの右クリックメニューから呼び出すことができる。
任意の外部コマンドでテキストを加工することができるので、工夫次第で様々な利用方法が考えられる。また、フィルタとして呼び出す外部プログラムの記述にはPerlやRubyなど、テキスト処理のしやすい言語を利用するといいだろう。
Eclipse Text Editor Extensionsはここからダウンロードすることが可能だ。
JStyle
JStyleはEclipseのエディタ上でタブや改行などの特殊文字を可視化してくれるプラグインだ。Windows向けのテキストエディタでは一般的な機能で、タブとスペースの区別や行末の空白、改行コード(CR、LF、CRLFがそれぞれ異なる記号で表示される)を一目で区別することができる。
図4 JStyle |
JStyleはここからダウンロード可能だ。
まとめ
今回紹介したプラグインはいずれも地味ながらテキストファイルの編集に役立つ。特にAnyEditやJStyleは言語やエディタを問わず利用できるので、Java以外のソースコードを編集する際にも有効だろう。これらのプラグインを活用してEclipse上でのテキストの編集をより効率化していただければ幸いだ。