前回は基板の設計と、到着するまで調整に使用するダミーモデルの製作を行いました。いよいよ、「ハーブのきもち」製作も大詰めに入ってきました。
遂に基板が到着
基板の発注から1週間、P板.comから「ハーブのきもち」シリーズの「バジルのきもち」と「ローズマリーのきもち」の基板が到着しました。
イメージ以上の出来です。基板の外形も、もっとぎこちないラインになるのかと思ったら、曲線もすごくなめらかで理想通りになっており、良い感じです。
実際に形になるとやはりとても感動的です。今回は最小ライン幅、クリアランス幅を0.2mm、最小の穴のサイズを0.4mmというルールのもと製造していただきました。導通試験と目視検査に合格したものを出荷しているとのことで、穴の位置、レジストともにズレはなくとても高精度にできていることがわかります。
いよいよ最終局面 - はんだ付け
さて、これで基板と部品が整いました、いよいよはんだ付けを行います…
「はんだ付け」とは、と思う人もいると思いますので、簡単に説明をしますと、はんだ付けというのは、熱(はんだごて)で金属(はんだ)を溶かして、部品と基板などをくっつける作業のことを言います。この、はんだは金属なのでもちろん電気を通します。
ということで、実際に部品を基板にはんだ付けをしていきます。基板にはU1とか、R1とか、そんな記号が並んでいます。この記号と、回路図設計ソフトから出力された部品表をもとにはんだ付けを行います。
今回は基本的に面実装部品と呼ばれる、比較的小さい部品を使っています。というのも、デザインを重視したため、部品の密集度をあげる必要があるからです。ピンセットを使って部品を配置してからはんだ付けをします。とても小さい部品なので、くしゃみなどをしたら飛んでいってしまい、探すのが大変です。比較的大きくて、はんだ付けがしやすいものとしては、スルーホール部品といい、折り曲げてから穴にさしてはんだ付けをします。
ハーブのきもちは直接土に挿さるものなので、前回、後藤さんにも指摘を受けたように環境面についても着目しなくてはなりません。ということで、今回使用する部品とはんだ、はんだごて、基板はすべて有害といわれている鉛を含んでいない鉛フリーに対応しています。
はんだ付けに挑戦するのは石田です。これまで、ユニバーサル基板になら少しだけやったことはありましたが、プリント基板は初めての体験です。
ただ、プリント基板になると、配線はもう終わっているので、あとは部品をつけるだけということで、そういった意味では楽でよいです。基板のみで見たときもすてきだと思いましたが、部品が載るにつれ、さらにすてきになっていく感じを受けます。やっと完成に近づいてきたという実感が湧いてきました。
さて、すべての部品のはんだ付けが終わりました。後は、「ハーブのきもち」についているコネクタに、「HIDaspx(マイコンに書き込むための装置)」を接続して、パソコンからUSB経由でプログラムを書き込んだら出来上がりです。
動作電源の単4電池2個を入れると、早速LEDが光り出すのが確認できました。次回はいよいよ、実際にハーブの鉢に挿して、ハーブの気持ちを知ることに挑戦です。