ホーム画面に集約された多彩な管理機能

Googleドキュメントのホーム画面では、基本的にファイルの新規作成と管理、アップロードが行える。まず新規作成を行うには、左上にある「新規作成▼」をクリック。プルダウンメニューが表示され、文書やスプレッドシートなどを作成していく。

これがGoogleドキュメントのホーム画面

コレクションを追加するには「新規作成▼」から「コレクション」をクリック

次にファイルの管理だが、ここで知っておきたいのが「コレクション」と呼ばれる機能だ。前回に解説したように、コレクションとはGoogleドキュメント上で各種ファイルを管理するための「フォルダ分け」機能のこと。目的に応じてコレクションを作成し、その中にファイルを保存しておけば「せっかく作ったファイルが見つからない」といったトラブルもなくなる。

マイコレクションの配下にあるコレクションは、オンマウスで表示される「▼」をクリックもしくは右クリックメニューしても、各種ファイルやコレクションの作成が行える

ちなみに「ホーム」をクリックした状態ではすべてのファイルが一覧表示されるが、ファイル名の前にあるアイコンで各種形式が判別できるほか、コレクションの名前や共有の有無もわかるようになっている。

また、Gmailなどが備えている「スター」機能があるのもポイントの1つだ。例えば、重要度が高かったり後からすぐに見直しが必要だったりするファイルにスターを付けることで、より探しやすくかつ忘れにくくなるわけだ。

ファイル名の前にある星印をクリックするだけで簡単に付与と削除ができるスター機能

コレクションによる分類に加えて、特定のファイル形式だけを簡単に表示できるソート機能も充実している。ファイル一覧の上部にある「ドキュメント▼」をクリックすると「テキスト ドキュメント」「スプレッドシート」「プレゼンテーション」「図形描画」「PDFファイル」が簡単に抽出でき、画像と動画も同様の操作が可能となっている。

ソート機能を使えば、特定のファイル形式だけを簡単に表示することが可能

もちろん、Googleが得意とする検索機能も魅力の1つだ。検索バーには「ホーム」や「スプレッドシート」など選択したカテゴリが自動追加されるため、その中から素早く絞り込み検索が行えるほか、各カテゴリ横の「×」をクリックすれば検索対象範囲を広げるのも容易だ。

検索バーには「ホーム」や「スプレッドシート」など選択したカテゴリが自動追加され、素早く絞り込み検索が行える

一覧のファイルは、右クリックメニューもしくはオンマウスで表示される「操作▼」をクリックすることで、ファイルの共有設定、コレクションと同じくスターの付与、ホームへの表示・非表示、名前の変更、未閲覧・閲覧済み表示などが可能。後述する方法でアップロードしたGoogleドキュメント形式以外のファイルから、Googleドキュメント版を作成することもできる。このほか、ファイルを指定した時点で右カラムにサムネイルや自分の最終閲覧日、最終更新日などが表示されるのも便利な機能と言える。

一覧のファイルは、右クリックメニューもしくはオンマウスで表示される「操作▼」をクリックすることで各種操作が可能

ファイルのアップロードやダウンロードも可能

Googleドキュメントは文書、プレゼンテーション、スプレッドシート、フォーム、図形描画で作成したファイルを管理するだけでなく、Microsoft Office用のファイルや画像・動画などさまざまなファイルをアップロードすることができる。この機能を利用すれば、ファイルサーバとして利用することも可能だ。アップロードできるファイルサイズは最大1024MBで、ローカルフォルダからドラッグ&ドロップするだけの簡単な操作が嬉しい。

また、アップロード時に「ドキュメントや図形描画を対応する Google ドキュメントの形式に変換する」にチェックを入れておけば、自動で各種ファイルをGoogleドキュメントで編集可能な形式へと変換してくれる。オンラインで編集できるのは基本的にGoogleドキュメント形式のファイルだけだが、この変換機能を使うことで、より幅広いファイルを扱えるようになるわけだ。

さらに「PDF や画像ファイルからテキストを Google ドキュメントのドキュメントに変換する」にチェックを入れると、OCR(光学式文字認識)技術によって画像からテキストを抽出してくれるのも便利。対象となるのは2MBまでの画像(jpg/gif/png)およびPDFファイル(pdf)で、PDFの場合は最初の10ページが抽出するテキストの範囲となる。

ローカルフォルダからのドラッグ&ドロップで操作できるのが嬉しい。Googleドキュメント形式への変換および、PDFや画像ファイルからテキスト抽出も可能

Googleドキュメント形式に変換できるファイルおよび容量

文書(1ファイル当たり最大1MB) Microsoft Word(doc/docx)、OpenDocument テキスト(odt)、StarOffice テキスト(sxw)、リッチテキスト(rtf)、プレーンテキスト(txt)、HTML(htm/html)
プレゼンテーション(1ファイル当たり最大10MB) Microsoft PowerPoint(ppt/pps)
スプレッドシート(1ファイル当たり最大20MB) Microsoft Excel(xls/xlsx)ファイル、OpenDocument スプレッドシート(ods)、カンマ区切り形式(csv)
プレゼンテーション(1ファイル当たり最大10MB) Microsoft PowerPoint(ppt/pps)
図形描画(1ファイル当たり最大2MB) Windowsメタファイル(wmf)

なお、ファイルのアップロード時には保存場所を選択できる「対象コレクション」のほか、メンバー全員や権限設定した者のみにアクセスを許可する「限定公開」が選択可能。最後に「アップロードを開始」をクリックするとファイルのアップロードが開始される。

Googleドキュメントではアップロードに加えて、各種ファイルを指定した形式でダウンロードすることも可能だ。文書はWord/HTLM/オープンドキュメント/PDF/リッチテキスト(RTF)/書式なし、プレゼンテーションはPowerPoint/PDF/書式なし、スプレッドシートはExcel/OpenOfficeスプレッドシート/PDFに変換でき、1度にエクスポートできるサイズは最大2GBとなっている。 また「すべてのアイテム」タブからは、Googleドキュメント上にある全ファイルをまとめて変換・ダウンロードできるのも便利だ。

ファイルをダウンロードするには、右クリックメニューもしくはオンマウスで表示される「操作▼」から「ダウンロード」を選択

「すべてのアイテム」タブからは、Googleドキュメント上にある全ファイルをまとめて変換・ダウンロードできる

このように、Googleドキュメントはホーム画面を使いこなすことで、ファイルの管理が大幅に効率化する。今回の内容を踏まえたうえで、次回は共有やグループ設定、バージョン管理などの機能を紹介していこう。

参考になるWebサイト


Google ドキュメントのテンプレート集
http://www.sateraito.jp/Google_Docs_Spreadsheets.html

 

Google ドキュメントの使い方テクニック
 http://www.sateraito.jp/google_apps_learning.html