企業内のアドレス帳をより使いやすく

Google Apps for Businessは、新規プロジェクトの立ち上げや企業の成長規模などに応じて、手軽にユーザーを追加できる柔軟性と拡張性が魅力のひとつだ。しかし、ユーザーが増えてくるとどうしても社内のユーザーリストが使いにくくなってくる。そこで今回は、サテライトオフィスが提供する人気のアドオン「サテライトオフィス・組織アドレス帳 for Google Apps」を紹介する。

ビジネスでは社外だけでなく、社内の各部署と連絡を取り合うことも多い。ユーザー数が少ないうちはGoogle Appsに標準搭載されている連絡先一覧でも良いのだが、人数の増加とともに使いにくさを感じているユーザーもいるだろう。サテライトオフィス・組織アドレス帳 for Google Appsは、そんな悩みを解決してくれるアドオンだ。

サテライトオフィス・組織アドレス帳 for Google Apps

具体的な機能としては、まずシステム管理者が設定したグループおよびユーザーが作成したグループの一覧表示、そしてツリー階層での表示が可能。これにより、ユーザーは連絡を取りたいユーザーを簡単に見つけ出すことができる。名前やメールアドレスをキーワードとした検索機能もあるので、大量のメンバーがいてもすぐに目的の連絡先が表示できるのはありがたい。

また、従来提供されていたGoogle Appsの無料版ではなく有料版を使用している場合には、高速化オプションをONにして、システム管理者がユーザー一覧のアップロード時にCSVファイルへ入力したメールアドレス/社員名/会社名/組織名1～3/役職/社員番号から検索できる詳細検索機能も備わっている。この検索項目は、夜間バッチ処理で検索情報の収集が行われる。

メンバーの写真をアップロードできるのも、より本人の識別を容易にしてくれるポイント。加えて、ユーザー側で内線や電話番号、緊急時の個人携帯アドレスなども登録可能だ。

特定の相手とやり取りする機会が多い場合は、お気に入りメンバーの登録機能が便利だ。ツリーからの選択や検索を毎回行うことなく、スピーディーに連絡先を呼び出すことができる。

加えて、組織アドレス帳には社内だけでなく社外のメンバー、さらには会議室や社用車などのリソースを表示させることも可能。こちらもツリー表示に対応しているため、非常に分かりやすく管理が行える。

メールを作成する際は、組織アドレス帳から複数メンバーにチェックを入れて一括送信することができる。また、組織アドレス帳を別ウィンドウで表示する「ポップアップアドレス帳」を追加できるのも便利な点だ。たとえば、メール作成時にTo/Cc/Bccへメールアドレスを簡単に入力できるだけでなく、新規カレンダー作成の会議招集時、カレンダーやGoogleドライブなど各種権限の設定時にも役立ってくれる。

システム管理者向けの機能も充実

システム管理者の視点からは、CSVファイル形式で組織内のユーザー情報をまとめてアップロード/ダウンロードできる機能を搭載。メンバー一覧および詳細、各グループに関する表示・非表示をシステム管理者側で制御できるのもポイントといえる。

これにより「部署名や役職は表示するが内線は非表示」「一部のグループのみ非表示」といった設定も可能だ。さらに、社内外を問わず複数のアドレス帳が作成できる「共有アドレス帳」機能、サテライトオフィスが提供するシングルサインオン機能との連携、バッチ処理インポート機能、基幹系システム連携EDIツール、JavaSctiptの埋め込みによる社内システムや他のWebシステムでのアドレス帳活用、スマートフォンやタブレット専用ビュー、Google Appsのマルチドメイン対応、数々のセキュリティー対策なども特徴といえる。

このほか、グローバル展開している企業にとっては多言語対応もポイントのひとつ。現在は日本語/英語/フランス語/中国語/タイ語で利用できるが、リクエストがあればその他の言語にも対応可能となっている。

こうした豊富な機能により、サテライトオフィス・組織アドレス帳 for Google Appsは1767社/33万9098人(5月9日現在、Office 365版含む)で導入されている。すでに数万アカウント規模での稼働実績があるので、大企業でも安心して利用することが可能だ。

次回は、実際にサテライトオフィス・組織アドレス帳 for Google Appsを導入する方法について紹介する。