アドレス帳も「Gmail」に移行しよう
オンラインアプリケーションの『Google Apps』 で利用できる強力なWebメールが『Gmail』である。多くのメールソフトに備わっている「アドレス帳」と同様に、Gmailにも「連絡先」という機能があり、よく連絡する相手のメールアドレスなどの情報を保存しておくことが可能だ。また、今までメールソフトを使ってきた人であれば、Gmailの連絡先のリストにメールソフトのアドレス帳を移行することもできる。そこで今回は、アドレス帳の移行も含めたGmailの連絡先リストの使い方を見ていこう (図1)。
アドレス帳をGmailにインポート
それでは、メールソフトの「アドレス帳」のデータをGmailの「連絡先」に追加してみよう。ここでは、代表的なメールソフトのひとつ「Microsoft Outlook Express」を例に紹介する。まず、アドレス帳を開いたら、<ファイル>メニューから<エクスポート>を選択しよう (図2)。続くダイアログで、CSVまたはvCard形式でのエクスポートを選択する (図3)。
次に、このエクスポートしたファイルをGmailの連絡先リストにインポートする。Gmailのページを開いたら、左側のメニューで「連絡先」をクリックして、連絡先リストの画面を表示しよう (図4)。なお、これまで連絡先リストの画面を開いたことがなくても、Gmailでメールのやり取りをした相手は自動的にリストに追加されている。
右上の「インポート」をクリックしよう (図5)。図6のような画面になるので、<参照>ボタンをクリックして、エクスポートしたファイルを選択したら、<インポート>ボタンで実行しよう。インポートが完了したら<OK>ボタンをクリックする。この際、アドレス帳のデータが連絡先リストにすでに入っているデータと重複する場合は、自動的にアドレスデータの統合が行われる。
インポートした連絡先にメールを送信
続いて、データをインポートした連絡先リストを使ってメールを作成してみよう。Gmailのメール作成画面を開いたら、宛先の箇所で「To:」をクリックする (図7)。すると、図8のような連絡先のポップアップウィンドウが表示されるので、宛先のユーザー名を選択して<完了>ボタンをクリックし、連絡先のメールアドレスを入力する。「Cc」や「Bcc」も同様にポップアップウィンドウで入力できる。
なお、Gmailの宛先入力欄には「オートコンプリート機能」が備わっており、これは連絡先のウィンドウを開いてアドレスを選択するよりも便利である。宛先入力欄に姓名またはメールアドレスの冒頭を入力すると候補が表示され、それを選択して宛先を確定することが可能だ (図9)。候補として表示されるのは、連絡先リストに登録されているメールアドレスである。また、Google Appsを利用している場合は、社内のユーザーのメールアドレスが検索され、連絡先リストに登録していなくても候補に表示される。
分類や統合で連絡先リストを整理
Gmailの連絡先リストでは、連絡先をグループに分けて整理することが可能だ。さらに、インポート時に自動的に統合されなかった連絡先は自分で統合できる。まず、連絡先をグループに分類するには、連絡先リストの左側側で「すべての連絡先」を選択して連絡先を表示し、分類したいユーザー名にチェックを入れる (図10)。
ここで、<[Myコンタクト]に移動>をクリックすれば、メインの連絡先である「Myコンタクト」に分類される。また、新しいグループを作成する場合は、<グループ>をクリックし、表示されるメニューから<新しいグループ>を選択する (図11)。ダイアログでグループ名を入力すれば、グループが作成され、分類が行われる (図12)。次回以降、同じグループに連絡先を追加する際は、<グループ>をクリックしてから、メニューでグループ名を選択すれば良い。
PC用と携帯電話用といった同じユーザーの複数のメールアドレスが別々に登録されている場合は、連絡先を一つにまとめた方が使い勝手が良いだろう。複数の連絡先を統合するには、リストのユーザー名にチェックを入れて、「○件の連絡先を統合する」をクリックする (図13)。すると、図14のような画面になり、<保存>ボタンをクリックすれば連絡先が統合される。
なお、Gmailの連絡先リストをエクスポートして、メールソフトにインポートすることも可能だ。その際は、連絡先リストの画面で右上にある「エクスポート」をクリックしてエクスポートを行う (図15)。
著者プロフィール・小山文彦
株式会社ゴーガ代表取締役。ウェブ技術とデータ分析を切り口に、多様な企業向けサービスを展開。クラウドとガジェットを生かしたGoogle Appsの潜在的な可能性に注目し、SaaSプラットフォームの最右翼と期待する。Google Apps Authorized Resellerとして、啓蒙活動と関連ソフトウェア開発に力を入れている。