Google Geminiのような生成AIは文書の要約を生成するだけではなく、その内容について指示を出して特定のデータだけを抜き出すといったことができる。要約を生成させてから、特に知りたい部分についてGeminiに指示を出すことで特定の情報に素早くアクセスすることが可能だ。今回はそうした使い方やそのときの注意点などについて取り上げる。
連載「Google Geminiの活用方法」のこれまでの回はこちらを参照。
興味がある文書の内容を要約させる
今回も前回と同じ次の論文を題材として取り上げる。
このWebページは直接Google Geminiを指示を出して要約を生成させることができないため、この論文のPDFをダウンロードしてGoogle Driveにアップロードすることで使えるようにする。Google GeminiはGoogle DriveにアップロードされているPDFを対象として利用することができるためだ。
この論文はファイル名が「10.1177_0269215520965320.pdf」なので、Google Driveにアップロードした後、次のようにGeminiに指示を出す。
10.1177_0269215520965320.pdf というファイルの内容を要約してください。
これでGeminiから論文の要約を表示させることができた。ここまでが前回取り組んだ内容だ。
Google GeminiからGoogle Driveの文書を利用する機能はGemini特有の機能だったが、最近同様のことがOpenAI ChatGPT Plusにおいても利用できるようになった。このように生成AIサービスをめぐる開発は急ピッチで進められており、以前はできなかったことができるようになったり、あるサービスに特徴的だった機能が他のサービスでも利用できるようになったりと、短い期間で状況が変化している。