Google Geminiに限らず生成AIは嘘をつくことがある。では逆に嘘をつきにくい使い方はあるのかと言えば、そういった使い方もある。翻訳などはそうだ。すでに翻訳元の文章があるため、そこから大きく外れるような翻訳が行われるケースは少ない。原文が曖昧だったり情報が不足していると誤訳が発生することはあるが、比較的嘘は生成されにくい(性能的にただの誤訳はある)。ただし、生成AIによる翻訳は既存の機械翻訳とは異なる動きをすることも知っておきたい。今回はこうした使い方を取り上げる。
連載「Google Geminiの活用方法」のこれまでの回はこちらを参照。
これまでの機械翻訳は決定論的な動き
Google Chrome、Microsoft Edge、Apple Safariといった主要なWebブラウザには翻訳機能が備わっている。母国語以外の言語が使われているWebページであってもこうしたWebブラウザの翻訳機能を使うことで読むことができる。Google翻訳のようなサービスと使ってもいい。
今回は、先日発表された「Gemini 1.5 Pro」に関する次のWebページをサンプルとして取り上げる。
このWebページを読むケースを考えたい。Google Chromeの翻訳機能を使っても良いが、ここではスクリーンショットで翻訳していることを示したいので、Googleの提供している「Google 翻訳」を使ったサンプルを取り上げる。
上記Webページの最初の2段落の英文をGoogle翻訳で日本語に翻訳すると、次のようになる。