2020年10月に入り、Gmailのアイコンが変わったことが話題となりました。従来の封筒型ではなく、「M」の文字にグーグルのカラーを付与したデザインに変化したことから、驚いた人も多いのではないでしょうか。

しかし、実はアイコンが変わったのはGmailだけでなく、「Googleカレンダー」「Googleドライブ」「Google Meet」などのアイコンも同様のデザインに変更されています。一体なぜアイコンが変わったのかというと、そこには「Google Workspace」が影響しているようです。

  • Gmailテクニック 第87回

    2020年10月からGmailのアイコンが、封筒型から「M」の文字をかたどったアイコンへと変更されている

Google Workspaceは、GmailやGoogleカレンダー、Googleドライブなどのサービスを企業向けに提供するサービス。従来は「G Suite」という名称でしたが、2020年10月6日にGoogle Workspaceへと名称を変更し、それに伴ってGoogle Workspaceで利用するサービスのアイコンのデザインが統一され、Gmailのアイコンも変わってしまったようです。

なぜ、G SuiteからGoogle Workspaceに名称が変わったのかといえば、そこにはGmailのリニューアルが大きく影響しています。グーグルは2020年7月に、G suite版Gmailを大幅にリニューアルすることを発表、「Google Meet」「Google Chat」と統合したビジネスコミュニケーションツールに移行するとしていたことから、それに伴ってG suiteの名称自体を変更するに至ったといえるでしょう。

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    Google Workspace版のGmailはGoogle ChatやGoogle Meet等と統合され、総合コミュニケーションツールとなっている

しかも現在のところ、この変更がなされているのはGoogle Workspace利用者向けのみで、個人向けGmailの内容は従来のままとなっています。それだけに今後、個人向けとGoogle Workspaceとで、Gmailの内容に大きな違いが出てくることも考えられそうです。

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    「Google Workspace」のWebサイト。Gmail以外にもさまざまなサービスの利用が可能なビジネス向けの統合サービスとなる

また、実はこれまでもGmailの最新機能はG Suiteのユーザー向けに優先して提供されてきましたし、G Suiteでしか利用できないGmailの機能というのもいくつかあったことから、G Suite、ひいてはGoogle Workspaceが今後も機能面で優遇されることは確かでしょう。それだけにGmailを仕事で有効活用する上では、いっそGoogle Workspaceを契約するのも手といえるでしょう。

 そこで気になるのが料金ですが、実は「ものすごく高い」という程ではありません。最も安価な「Business Starter」は1ユーザー当たり月額680円で利用できますが、それでもGmailに関連する機能はフルで利用できますし、独自ドメインの設定も簡単にできます。それに加えて1ユーザー当たり30GBのストレージと100人までのビデオ会議が利用できるなどの付加価値も得られるのです。

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    Google Workspaceの料金。月額680円からの利用が可能だが、あくまで1ユーザー当たりの料金であることには注意が必要だ

もっともこれはあくまで1ユーザー当たりの価格になるので、複数のユーザーで利用する場合は追加コストが必要になります。また実際にはドメインの利用料が必要になることから、独自のドメインを持っていない人はもう少しお金がかかってしまうことも知っておくべきでしょう。

それゆえ、有料でストレージが追加できる「Google One」と比べると必ずしもお得度合いが高い訳ではありません。しかし、その分Gmailで得られる機能の充実度は明らかに高まることから、Gmailをフルに活用したいというのであれば料金分の価値はあると言えそうです。

しかも今後、Google Workspaceはチームで働く上で役立つコミュニケーション機能を充実させていく方針であることから、特に複数の人数で仕事をしているというのであればGoogle Workspaceは有効なツールとなること間違いないでしょう。今後に備え思い切って契約してしまうのも、ありではないでしょうか。