Gmailでメールを送信する時の差出人には通常、Googleアカウントに登録してある名前が使われているはずです。ですが自分の名前に所属部署を追加したい、プライベート用途であればSNSのハンドルネームに変えたいなど、差出人の名前をGoogleアカウントとは異なるものにしたいという人も少なからずいることでしょう。→過去の回はこちらを参照。
そして実は、Gmailにも差出人名を変える機能がしっかり備わっており、これを使えばGmailアカウントの名前とは異なる名前で相手にメールを送ることが可能なのです。
差出人名を変更するにはまず、Gmailの設定画面を呼び出した後に「アカウントとインポート」タブを選び、「名前」の項目から差出人名を変更したいメールアドレスの右端にある「情報を編集」をクリックします。
すると「メール アドレスの編集」というダイアログが現れます。標準ではGoogleアカウントの名前が選択されているので、その下にあるテキストボックスの左にあるラジオボタンを選択した後、好みの差出人名を入力して「変更を保存」をクリックします。
これで次回以降メールを送信すると、差出人名が設定したものに変更された状態でメールが送られるようになります。
ですが、この設定ではもう1つ、送信したメールの「返信先アドレス」を変更することも可能となっています。返信先アドレスとは、メールを受け取った人がそのメールに返信する際の送り先となるメールアドレスを指し、「送信専用のメールアドレスからメールを送るが、返信は受信専用のメールアドレスに送ってほしい」といった時などに活用すると便利です。
返信先アドレスの設定は差出人名の変更と同様で、まずは設定画面の「アカウントとインポート」タブにある「名前」から、変更したいメールアドレスの「情報を編集」を選んでダイアログを表示した後、「別の返信先アドレスを指定」をクリックします。
すると「返信先アドレス」の項目が現れるので、ここに返信先となるメールアドレスを入力してから「変更を保存」をクリックします。これで次回以降メールを受信した相手が返信ボタンを押して返信すると、返信先に設定したメールアドレスが指定されるようになります。
これらを活用すれば相手にGmailアカウントの名前やメールアドレスをうまく隠して、匿名性を高めたメールのやり取りができるように思う人もいるかもしれません。ですが当然ながら、この設定で名前が変わるのはGmailで送信したメールの差出人だけなので、GoogleドライブやGoogleカレンダーなど、他のGoogleのサービスと連携して使用した場合はGoogleアカウントの名前が相手に知られてしまいます。
また、返信先アドレスに関しても、メールアドレスの詳細を確認すれば送信元のアドレスはすぐ分かってしまいます。匿名性を高めるための機能ではなく、あくまで利便性を高めるための機能であることは覚えておくべきでしょうし、どうしてもGoogleアカウントの名前を知られたくないならば、やはり別のメールアカウントを使ってやり取りをすべきです。
Gmailでは他のGmailアカウントの委任、あるいはGmailifyなどの機能を使うことで、1つのGmail上で仕事用とプライベート用など、複数のメールアカウントを使い分けてやり取りすることも簡単にできるので、それらの機能を有効活用する術も知っておくとよいのではないでしょうか。なお、Gmailの委任については第39回、Gmailifyについては第40回でそれぞれ説明しているので、そちらも参照してみて下さい。