実は先日、筆者が持つメールアドレスの1つに「重大なセキュリティ通知」というタイトルのメールが届きました。どうも誰かが筆者のGoogleアカウントへ不正にログインしようとしたため、ログインをブロックしたとのことでした。→過去の回はこちらを参照。
幸いにしてこのアカウントはテスト用に作成して長い間使っていなかったもので、念のため確認したところ重要な情報も保存されていませんでした。ですがもし万が一ログインされてしまい、Gmailに重要なメールがあったとしたら大きな問題が起きてしまうでしょうし、そうでなくてもそのアカウントを踏み台にして、Gmailで不正を働くことも考えられます。改めてセキュリティの重要性を思い知らされた次第です。
そうしたことから普段使っているアカウントはもちろんのこと、使っていないアカウントであっても、不正利用されないようGoogleアカウントの管理を徹底する必要があるでしょう。
これまでGmailの不正利用防止策については、第11回、第12回で取り上げてきましたが、今回はより踏み込んで、Googleアカウント自体が不正利用されないよう、管理を徹底する方法について解説したいと思います。
GmailからGoogleアカウントを管理するには、まず右上のアカウントアイコンをクリックし、さらに「Googleアカウントを管理」を選択します。
するとGoogleアカウントの管理画面が現れるので、ここでナビゲーションパネルから「データとカスタマイズ」を選んだ後、さらに「アクティビティとタイムライン」にある「マイ アクティビティ」をクリックします。
そのGoogleアカウントを使って、どのような行動をしたのかというアクティビティの一覧が表示されます。それゆえこの一覧を確認することで、不正利用され自分がしたことのない行動をしていないかどうかを確認できる訳です。
もし不正利用が確認された場合、取るべき方法はいくつかありますが、1つはパスワードを変更するなどして他の人からログインされないようにすること。管理画面でナビゲーションパネルから「セキュリティ」を選んだ後、「パスワード」を選ぶことでパスワードの変更は可能です。
そしてもう1つは、アカウントそのものを削除してしまうことです。あまり使っていないアカウントなどは削除してしまうのが最も安全でしょう。実際、筆者も不正ログインがあったアカウントはすでに削除しています。
Googleアカウントを削除するには、管理画面からナビゲーションパネルで「データとカスタマイズ」を選んだ後、「データのダウンロード、削除、プランの作成」から「サービスやアカウントの削除」を選びます。
次のような画面が現れるので、ここで「Googleアカウントの削除」から「アカウントを削除」を選びます。
すると本人確認画面が現れるので、パスワードを入力して「次へ」をクリックします。
次の画面が現れたら説明を一通り読んだ後、求められる同意文にチェックを付けてから「アカウントを削除」をクリックすれば、Googleアカウントが削除されます。当然のことながら、GmailのメールやGoogleフォトの写真、Googleドライブに保存したファイルなどは全て削除されてしまいますので、必要に応じてバックアップを取っておくことも忘れないようにしましょう。
ちなみにGoogleアカウントの管理画面からは、アカウント全体だけでなく、特定のサービスだけを削除して使えなくすることも可能です。それゆえ実は「このアカウントではGmailを使えないようにする」ということもできる訳です。
サービスを削除するにはまず、アカウントの削除と同様に管理画面から「サービスやアカウントの削除」の画面を呼び出した後、「Googleサービスの削除」の「サービスを削除」を選びます。
アカウント削除の時と同様、本人確認画面が現れるので手続きを済ませると、次の画面が現れるので、ここで削除したいサービスの右端にあるゴミ箱のアイコンをクリックします。
ただし(多くの人がそうだと思いますが)Gmailのメールアカウントを使用してログインしている場合、削除してしまうとログインに必要なメールアドレスがなくなってしまいます。そこでGmailを削除する場合は、下のような画面が現れてログイン用のメールアドレスを別途登録するようになっています。
この画面でメールアドレスを入力してから「確認メールを送信」をクリックし、新しいメールアドレスの確認が完了するまでGmailのアドレスは削除されません。Gmailを削除するには、あらかじめ別のメールアドレスを用意しておくことを忘れないようにしましょう。
日常的に使っているサービスのセキュリティも大事ですが、普段あまり使っていないサービスから不正利用される可能性もないとは言い切れません。Gmailを守るためにはさまざまな配慮が必要だということは、ぜひ覚えておいて下さい。