Gmailは無料でも最大で15GBもの容量が利用できることから、すでに長きにわたって大量のメールをやり取りしている人も多いかと思います。しかし、テキストメールが主体だった昔とは違い、現在ではメールの装飾に画像を使ったり、PDFを頻繁に添付したり、大容量のメールのやり取りをすることも少なくないです。→過去の回はこちらを参照。

しかもGmailの容量は現在、Gmailだけでなく「Googleドライブ」や「Googleフォト」などで共有する仕組みとなっているため、別途Googleドライブを頻繁に利用していたりすると、Gmailで使える容量がその分減ってしまうのです。

それゆえ、気が付いたらGmailの容量がもうすぐ一杯になりそう……という人も少なくないかと思います。そんな時は第10回で紹介したように、検索演算子を活用して不要になった過去のメールを削除するなど、メール自体を整理するというのも1つの手ですが、永く使っている人であればそれにも限界があることでしょう。

なのであればいっそ無料にこだわらず、お金を払ってGmailの容量そのものを増やしてしまうというのも1つの手ではないでしょうか。そこで今回は、有料でGmailの容量を増やす方法について説明した位と思います。

先にも触れた通り、Gmailのストレージ容量は他のGoogleのサービスと共有する仕組みであり、そのストレージを統括して管理するサービスが「Google One」になります。Google Oneを契約すれば100GBから30TBまで容量を増やすことが可能ですので、無料ユーザーであれば100GBに増やすだけでも、容量不足が一気に解決できてしまうこととなります。

  • Gmailテクニック 第60回

    Gmailなどグーグルのサービスのストレージ容量を増やせる「Google One」。月額250円から利用可能だ

いずれのプランも料金は月額または年額制となっており、お金を支払い続けている限り容量を使うことが可能ですが、料金は年額制の方がややお得です。ちなみに最も安い100GBのプランであれば、月額250円または年額2500円から利用できるので、Gmailを中心に使っているのであれば負担もそこまで大きくはならないでしょう。

Google Oneを利用するには、まずGoogle OneのWebサイト(https://one.google.com/)にアクセスするか、Gmailから設定画面を開いた後に「アカウントとインポート」タブを開き、画面一番下の「容量を追加する」にある「追加の保存容量を購入します」をクリックします。

  • Gmailテクニック 第60回

    GmailからGoogle Oneにアクセスするには、設定画面の「アカウントとインポート」タブの一番下にある「容量を追加する」から、「追加の保存容量を購入します」をクリックする

Google OneのWebサイトが現れたら、画面をスクロールしてプラン選択画面を表示し、目的のプランと月額・年額のどちらで支払うかを選択します。

  • Gmailテクニック 第60回

    Google OneのWebサイトにアクセスしたら、プラン選択画面を表示し契約したいプランと支払い方を選択する

すると下記のようなダイアログが表示されるので、「同意する」を選択します。

  • Gmailテクニック 第60回

    このダイアログが表示されたら「同意する」をクリックする

続いて支払い方法の登録画面が現れるので、支払い方法を登録します。決済方法はクレジットカードまたはPayPal、Google Playギフトカードのいずれかとなりますので、どれか1つを選んで支払い方法を登録しましょう。

  • Gmailテクニック 第60回

    続いて支払い方法を選んで登録する。クレジットカードのほか、PayPalやGoogle Playギフトカードでの支払いも可能だ

登録が終わったら「定期購入」を選ぶと支払いが完了し、Google Oneに登録され容量が追加されることとなります。

  • Gmailテクニック 第60回

    決済方法を登録したら「定期購入」を押せば契約は完了する

購入後に容量が不足してしまった、あるいは月額プランから年額プランに変えたいといった場合は、Google Oneの設定から「ストレージ容量を変更」を選び、プランを変更するのがよいでしょう。解約したい場合も同様に、設定画面から「メンバーシップを解約」を選んで解約することが可能です。

  • Gmailテクニック 第60回

    Google Oneのプラン変更や解約をする場合は、Google OneのWebサイトから「設定」を選んでからそれぞれの項目を選択すればよい

ちなみにGoogle Oneに加入すると、ストレージ容量を追加できるだけでなく、増やした容量を家族で共有したり、会員専用のサポートやさまざまな特典が受けられる仕組みなども用意されています。毎月およそ缶ジュース2本分の料金でGmailの容量不足から解消され、なおかつ多くのメリットが得られるだけに、「何が何でも無料でないとダメ」というのでなければGoogle Oneを利用してみるのがいいでしょう。

もっともGoogle Oneは、あくまで個人向けのサービスです。法人でGmailを利用しているのであれば、Gmailなどが利用できるグーグルのグループウェア「G Suite」が用意されていますので、そちらの利用を検討すべきでしょう。

著者プロフィール: 佐野正弘

福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。