前回までは、自分で作成したラベルを使ってメールを分類する方法について説明してきました。ですがGmailには、標準でメールを分類する機能もいくつか備わっていることはご存じでしょうか。
その代表例の1つが「迷惑メール」です。迷惑メールは多くの人を悩ませる厄介な存在ですが、Gmailにはその迷惑メールを自動的に分類してくれる、非常に便利な機能が標準で備わっているのです。それゆえGmailを使っていれば、迷惑メールは自動的に「迷惑メール」のラベルに分類され、受信トレイには表示されないので安心です。
とはいうものの、Gmailは過去のメールの傾向から迷惑メールかどうかを判断して分類しているため、限界もあります。例えばうまく分類されない迷惑メールが届いた場合は、そのメールをラベルリストにある「迷惑メール」へドラッグし、自ら分類する必要があります。
また、逆に迷惑メールではないメールが迷惑メールとして分類されてしまうこともあります。もし「送ったはずのメールが届いていない」などの連絡を受けた場合は、ラベルリストから「迷惑メール」をクリックし、迷惑メールの一覧に相手のメールが含まれていないかを確認してみるといいでしょう。
ちなみに迷惑メールに分類されたメールは手動で消すこともできますが、30日経過すると自動的に消えてしまいますので、迷惑メールの中から必要なメールを探す場合は早めを心掛けた方がよいと言えます。
もう1つの自動分類機能は「カテゴリ」です。Gmailの上部を見ると「メイン」のほか「ソーシャル」「プロモーション」などいくつかのタブが存在しますが、これもGmailによる自動分類機能の1つなのです。
カテゴリには大きく分けて4つの種類があります。「新着」は自動生成された自分宛の通知メール、「プロモーション」は広告関連のメール、「ソーシャル」はSNSからの通知、「フォーラム」はメーリングリストなどが、自動的に分類されるようになっています。
それぞれのカテゴリに分類されたメールを確認するには、上部のカテゴリタブをクリックすればOKです。各カテゴリにメールが届いた時は新着メール数が表示されるので、どのカテゴリにメールが分類されているかも確認しやすくなっています。またカテゴリタブを追加したり、減らしたりするには、タブの右端にある「+」のマークをクリックします。
すると下のような画面が現れるので、各カテゴリのチェックを付けたり外したりしてから「保存」をクリックすることで、タブの数を調整できます。なお基本となる「メイン」タブはチェックを外すことはできません。
そして最後に紹介する自動分類機能は「重要」マークです。これは受信トレイの一覧で、スターの隣にある黄色のマークを指し、重要な相手からのメールを見逃さないようにしてくれるものです。
重要マークは、ユーザーがメールを読んだり、返信したり、スターを付けたりといった普段の操作から、Gmailが自動的に判断してマークを付けてくれます。重要マークにマウスカーソルを合わせれば、Gmailがなぜ、そのメールに重要マークを付けたのかも教えてくれます。
とはいえ、重要マークの自動分類も万全ではなく、特にメールのやり取りが少ない相手は、重要とは認識してくれない場合もあります。そうした時は重要マークの部分をクリックし、手動で重要マークを付けてあげれば、その後Gmailが学習して重要マークを付けてくれるようになります。逆に「この人からのメールは重要じゃない」という場合は、重要マークをクリックして外してあげるといいでしょう。
Gmailの自動分類機能は、上手に利用すると手動で分類するのは面倒な部分をうまくサポートしてくれるので、使い方を覚えておくととても便利です。1歩進んだメールの整理整頓術として、大いに役立ててみて下さい。次回はGmailの検索機能の使いこなしについて説明します。