仕事のメールをスマートフォンのGmailから送る時に、パソコンのようにキーボードが使えないので文章を書くのに時間がかかってしまい、イライラする……という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、スマートフォンでメールを書く時に便利なテクニックをいくつか紹介したいと思います。
スマートフォンでメールの返信を書きづらいと感じる要因は、1つにフリック入力など独自の入力方式であるため、慣れていないと文字入力しづらいということ。そしてもう1つは、パソコン版のGmailで利用できる「署名」や「返信定型文」が、標準の状態では利用できない場合があるということです。
ですので、スマートフォンでGmailの入力をしやすくするには、定型の文章などを活用して文字入力を少なくすることが重要になります。そこで役立つ機能の1つが、自動的に返信候補を提案してくれる「スマートリプライ」で、簡単な返事だけならボタンを押すだけで入力することが可能です。
もちろんメッセージの追記もできますので、社内の同僚などであれば、有効活用できるのではないでしょうか。
では、取引先などに対するフォーマルなメールを、スピーディーに、なおかつパソコンのメールと同じ違和感のない形で記述するにはどうすればいいのかというと、実はGmailだけでは対処できない部分も多く、複数の方法を複合的に使う必要があります。
まずは署名についてなのですが、Gmailアプリで署名を利用する場合、iOS版の場合は標準で、パソコンで設定している署名が送信時に自動的に付与される仕組みとなっています。ですがAndroid版は、別途「モバイル署名」を設定しなければ付与されません。このモバイル署名を設定するには、まずGmailアプリからメニューを開いて「設定」を呼び出します。
続いて自分のアカウントを選び、アカウント設定を呼び出します。
一覧の中から「モバイル署名」を選んでタップします。
すると署名入力画面が現れるので、署名を入力した後に「OK」をタップします。これで次回以降、メールを送信すると設定したモバイル署名が自動的に付与されるようになります。
ちなみにiOS版でもアカウント設定から「署名設定」を選び、「モバイル署名」をオンにすることで、スマートフォン用の署名を設定することが可能です。パソコンとスマートフォンとで署名を分けたいという時に、活用するといいでしょう。
そしてもう1つ、フォーマルなメールを記述しやすくするには返信定型文が必要なのですが、Gmailアプリではこれを利用するための設定がないことから、日本語入力システムの側で工夫をする必要があります。中でも最もオーソドックスな手法が「ユーザー辞書」を活用する方法で、ユーザー辞書に定型文となる文章を登録し、簡単なキーワードで変換して呼び出せるようにしてしまえばいいのです。
iOSでユーザー辞書を登録する場合は、ホーム画面から「設定」をタップして設定画面を開いた後、「一般」→「キーボード」→「ユーザー辞書」とタップし、右上の「+」ボタンを押します。
すると、単語の登録画面が現れるので、ここで定型文を単語として登録します。追加する際は定型文を素早く呼び出せるよう、「よみ」に独自の工夫をするのがいいでしょう。あまり使わない単語で、なおかつ2~3回程度の入力で呼び出せるキーワードを登録するのがベストだといえます。
Androidの場合は機種によって使用する日本語入力システムが異なりますが、ここでは最も標準的な「Gboard」の場合を説明します。まずはGboardのキーボードから設定アイコンをタップします。
設定画面が表示されたら「単語リスト」→「単語リスト」とタップし、ユーザー辞書の画面が現れたら右上の「+」ボタンをタップします。
すると単語の登録画面が現れるので、iOSと同じような形で定型文を追加していきましょう。
ただ、この方法で注意しなければならないのは、定型文に改行を付与できないこと。複数行にわたる定型文を作成したい場合は、定型文を1行毎に登録し、複数回呼び出す必要があることを覚えておきましょう。