前回は「ラベル」と「フィルタ」を用いた基本的なメールの分類方法について説明しましたが、今回はラベルとフィルタをより便利に使いこなす方法について説明していきたいと思います。

まずは、ラベルをより分かりやすく整理する方法について。ラベルをどんどん追加していくと、ラベルリストが縦に伸びて見づらくなり、目的のラベルを見つけにくくなってしまいます。そこでラベルが増えてきたら、ラベルを目的別に整理するため「ネスト」を使うのがよいでしょう。

ネストとは、要するに作成したラベルを、ほかのラベルの下に“入れ子”にすること。例えば「田中さん」「佐藤さん」といったラベルを「プライベート」のラベルの下にネストすれば、ラベルがツリー構造となって見やすく整理できる訳です。

ネストしたラベルの一例。「プライベート」の下に個人名のラベルをネストすることで、ラベルリストをより見やすくできる

ラベルのネストはラベル作成時にも可能ですが、すでに作成したラベルをネストしたい場合は、まず画面右上の歯車マークをクリックした後に「設定」を選びます。

歯車マーク(1)をクリックした後、メニューから「設定」(2)をクリックして設定画面を呼び出す

設定画面が現れたら「ラベル」のタブを選択するとラベルの一覧が表示されるので、目的のラベルのところにある「編集」をクリックします。

「ラベル」タブ(1)をクリックしてラベルの設定画面を呼び出し、ネストしたいラベルの「編集」(2)をクリックする

するとラベルの編集画面が現れるので、「次のラベルの下位にネスト」にチェックを付けた後、ネストしたいラベルを選択し、「保存」をクリックします。これでラベルが指定したラベルの下にネストされるようになります。ちなみにネストを使うと、ラベルを複数入れ子にすることもできるため、例えば「プライベート」→「田中さん」→「太郎さん」といった階層構造にすることも可能です。

「次のラベルの下位にネスト」(1)をチェックし、親となるラベルをラベル一覧(2)から選択する

ちなみに設定画面の「ラベル」タブでは、ラベル編集のほか、ラベルをラベルリストやメールリストに表示するか否かの選択、さらには使っていたラベルが不要になったラベルを削除することもできるため、覚えておくといいでしょう。

複数条件でメールを分類

続いて、フィルタを使って、より目的に応じ細かくメールを分類する方法について説明しましょう。前回は送り主のメールアドレスでメールを分類しましたが、実はフィルタを使うことで、他の条件でメールを分類したり、複数の条件でメールを分類したりすることも可能なのです。

細かな分類ができるフィルタを作成するためには、ラベルと同じ方法で設定画面を呼び出した後、「フィルタとブロック中のアドレス」タブをクリックします。ここでは作成したフィルタの編集や削除などができますが、新たにフィルタを作成したい場合は「新しいフィルタを作成」を選びます。

設定画面から「フィルタとブロック中のアドレス」(1)をクリックした後、「新しいフィルタを作成」(2)をクリックする

するとフィルタの作成画面が現れるのですが、ここには前回使用した「From」以外にも、分類に活用できる項目がいくつか用意されています。

フィルタの作成画面

主な項目を上記画像の番号に合わせて説明すると、以下のようになります。

(1)From :メールを送った人のメールアドレス
(2)To :メールを受け取った人のメールアドレス
(3)件名 :メールの件名
(4)含む :本文に指定した文字が含まれている
(5)含まない:本文に指定した文字が含まれていない
(6)添付ファイルあり:添付ファイルの有無

「From」や「件名」などは比較的活用しやすいと思われますが、意外に便利なのは「To」です。例えば自分が参加しているプロジェクトに関するメールを複数の人数でやり取りしている場合、「To」に参加者のメールアドレスを一通り入れておけば、そのプロジェクトに関するメールを簡単に分類できるようになります。

ちなみにフィルタに指定できる要素は1つだけでなく、複数可能なことから、例えば「From」に田中さんのメールアドレス、「件名」に「野球」と指定しておけば、「田中さんからの野球に関する話題のメール」だけを分類できるようになります。

また、「From」や「To」に指定するメールアドレスは、メールアドレス全体ではなく、一部分だけを指定することも可能です。それゆえ、例えば「〇〇社から届いたメールだけを分類したい」という場合は、「From」に「@〇〇.co.jp」といったように、〇〇社のドメインだけを入れておけば、〇〇社からのメールを全て分類できるようになります。なお、指定したフィルタの条件が正しいかどうか確認したい場合は、条件を一通り入力した後に、左下の虫眼鏡ボタンをクリックして確認してみるとよいでしょう。

フィルタにはさらに便利な活用方法が用意されているので、次回はもっと高度なフィルタの活用方法について解説します。