今回からはいよいよ実際の社内ポータル作りに入っていく。HTMLに関する知識がなくても簡単にWebサイトを構築できるので、皆さんも記事を見ながらぜひ一緒に取り組んでいただきたい。
さまざまな要素を組み合わせて安否確認サイトを作る
本連載で解説のメインとなる「Googleサイト」は、「Googleカレンダー」や「Googleドキュメント」など連携する各種アプリケーション、そしてガジェットと呼ばれるパーツの組み合わせにより、HTMLに関する知識がなくても簡単にWebサイトを構築することができるツールだ。Google Appsの管理コントロールパネルから、わずか2画面でWebサイトを作れる手軽さも魅力となっている。
今回から2回に渡って作成手順を紹介するのは、パンデミック対策用の安否確認サイトだ。意外に感じる方も多いと思うが、営業管理などに特化した管理データベースを作るにはどうしてもGoogleドキュメントでの資料作成が中心となるため、敷居が高く感じる人も多いはず。そこでまずは肩慣らしとして、ベイテックシステムズが提供する「安否確認機能」 をベースにした新型インフルエンザ対策用のサイトを構築してみるというわけだ。
肩慣らしとはいっても、この安否確認機能はさまざまな要素を組み合わせて作られているので、Google Appsの基礎を学ぶには最適。また、新型インフルエンザが猛威を振るっている昨今では、企業にとって安否確認サイト自体も非常に有益な存在といえるだろう。
それでは実際に、Google Appsで安否確認サイトを作成していこう。まずはGoogle Appsの管理コントロールパネルを開いて「サイト」の下にあるURLをクリック。サイト名の入力や壁紙となる「テーマ」などを選択すれば、あっという間にWebサイトが誕生する。あとはホームの階層下に必要なページやパーツを詰め込んでいくだけだ。ここでは最初の手順として、社員に対する「お知らせ」を表示してみよう。
Googleサイトを利用するには、Google Appsの管理コントロールパネルにアクセスして「サイト」の下にあるURLをクリック |
新規作成の場合はこのような画面が表示されるので「サイトを作成」をクリック |
サイト名やURLなどを入力し、アクセス権限とテーマを選んだら「サイトを作成」をクリックする。「その他のテーマ」を選ぶと、50種類もの豊富なテーマが選択可能だ |
これが新たに作成されたサイトだ。まだ中身が何もないので、右上にある「ページを作成」をクリック |
まず最初に社員へのお知らせページを作成するので、テンプレートの「お知らせ」を選択してページ名を入力。ここで重要なのが、先ほど作成したページの階層下に配置するため『「ホーム」の下に置く』を選ぶこと。すべて完了したら「ページを作成」をクリックする |
お知らせページができたら、記事を入力するために「投稿を追加」をクリック |
レイアウト変更と最新ニュースの表示
このように「お知らせ」は時系列的な情報の投稿に便利なものだ。その他のテンプレートとしては、テキストを主体として画像や表などを埋め込める「ウェブページ」、ガジェットの挿入に適した「ダッシュボード」、ドキュメント管理が容易に行える「ファイルキャビネット」、To-Doや問題追跡といったリスト作成に便利な「リスト」、個人向けのスタートページを作れる「スタートページ」が用意されている。
「お知らせ」が表示されたので、次は画面を左右に2分割して、右側に新型インフルエンザ関連の最新ニュースを表示してみよう。Googleサイトには3列までの画面分割に加えてサイドバーの位置が異なる計9種類のレイアウトが用意されているので、デザインを変えるのも簡単だ。また、今回はニュース表示のガジェットを使用するが、実用系からエンターテインメント系まで幅広いジャンルから必要に応じて選べるのも魅力の一つといえる。ガジェットの使用方法は「お知らせ」を表示させた時と同様に場所を指定し、「挿入」から「その他のガジェット」を選択。ガジェットが決まったら必要な設定を行い、表示サイズを調整すれば完了となる。
ホームに社員リストを表示する
続いては、ホームに安否確認用の社員リストを表示させてみよう。手順としてはテンプレートの「リスト」を選び、「カスタムリストを作成」で必要な項目を入力。リストが完成したら中身のアイテムを追加し、ホームに表示させる。ちなみに、ホームへ追加する際には表示列を選択できるので、リストページで多めに項目を設定しておいても問題ない。
ホームに戻って編集ページにアクセス。「最新のお知らせ」の下にカーソルを置き、「挿入」→「新着リストアイテム」を選ぶ |
「表示するリストアイテム」で先ほど作成したリストを選択。表示する列やアイテム数、並べ替え条件などを指定する |
安否確認サイトに他のメンバーを招待する
内容もある程度増えてきたので、安否確認サイトに他のメンバーを招待する作業を行う。招待はメールアドレスの入力によって行うが、カンマで区切れば一度に複数入力も可能。また「オーナー」「共同編集者」「閲覧者」という権限を設定することも可能だ。
これで「お知らせ」「ニュース」「安否確認リスト」の各要素をホームに表示し、他のユーザーを招待するところまでが完了した。皆さんもGoogleサイトの使い方が分かってきたと思うので、次回はGoogleドキュメントとの連携などを含めた内容をご紹介しよう。